安心・安全への取り組み

<お詫び>
2010年6月18日(金)、静岡県立三ヶ日青年の家において、カッターボート訓練中の事故により女子中学生一名が亡くなられた事につきましては当時の施設運営管理者として責任を痛感しております。あらためて故人の冥福を心よりお祈り申し上げます。
また、学校関係者、関係各所の方々にお詫び申し上げます。今後、このような事故が発生することがないよう、安全管理の徹底に努める所存です。

「浜名湖カッターボート転覆事故」に対する当社の取り組み

全ての事業活動の根底にあるものは…安全

小学館集英社プロダクション(ShoPro)は、全国各地で幼児教室、英語教室、保育所、託児所、社会教育施設を運営しており、乳幼児から大人まで幅広い年代のお客様にご利用いただいております。また年間を通じてさまざまなキャラクターイベント・展示会等を開催しております。会社創立以来、お客様に満足いただけるサービス・体験を提供する事業活動の中で、安全対策にひときわ注力し取り組んでまいりました。

しかしながら2010年6月18日、指定管理者であった静岡県立三ケ日青年の家の野外活動におけるカッターボート転覆事故により、女子中学生の尊い命が失われるという、あってはならない事態を生じてしまいました。これは弊社の安全対策の見直しを根本から迫るものでした。大きな反省のもと、会社として「安心・安全への取り組み」を徹底するため、下記を公表しました。
1.事故原因究明と再発防止を使命とした事故対策本部の設置
2.会社の全事業の安全を見直すため安全対策委員会の設置
3.尊い命を事故により亡くしてしまった反省と、二度と事故を起こさない誓いを込めて「償いの日」を制定
この取り組みは、2014年3月31日に施設の指定管理期間終了となった現在も、形を変えながら継続しております。
翌年3月11日には東日本大震災が発生。突発的な未曾有の大災害発生時の対応に際し、お客様の安全確保を最優先に取り組みました。新たな大規模地震に備え、安全管理体制を再度見直し、施設の環境整備、緊急時連絡網の整備、避難場所・避難経路の確保等考慮したマニュアルの整備に取り組みました。事故、自然災害と引き続き発生したこの時期は、全ての事業の根底には<安全>があってこそとの認識を、強く噛み締めることとなりました。

全国各地で行われているキャラクターイベントは、一日に数万人が来場する大型イベントから、販売店でのキャラクター写真撮影会や物販などの店頭イベントまで規模の大きさは千差万別です。ShoProでは規模の大小に関わらず「お客様の安全第一主義」で運営する体制を日々考えて取り組んでいます。自然災害時の対応マニュアルの整備、迷子や置引などのトラブルへの対策、イベント什器のメンテナンスから待機来場者のケアまであらゆる箇所を漏れのないようチェックし対応しております。

安全管理は、日々の活動の中から課題・問題点を抽出し、それを改善していくことを継続して、はじめて確保できるものだと考えます。不測の事態を想定し、安全確保を第一とした行動ができるようシミュレーションすることも必要です。そしてマニュアルを過信せず、個人として安全に対する強い気持ちを持ち続けることが何よりも大切なことだと思っています。「安心・安全への取り組み」に終わりはありません。

安全管理のための組織

施設運営を行う事業について、「社内の第三者的視点」を持った組織が安全運営のための取り組みをサポートしています。各事業部の安全計画や、安全管理マニュアル策定に関わり、それに基づいた施設の安全監査を実施し、課題の発見、改善への指導、確認を繰返し行うことにより、日々の安全運営につなげていきます。

また全社のリスク管理を徹底するための組織として「危機管理対策委員会」を取締役会直轄の部門として位置づけ、顧客に直接的なサービスを提供する事業の安全対策の徹底を図る「安全管理委員会」、個人情報漏洩、プライバシー侵害行為を防ぐために、社内教育などで周知を図る「情報管理委員会」等を設置し、縦組織だけでなく横断的に<安全>に対する取り組みを強化しています。

組織図

施設の安全監査

乳幼児から小学生、中学生が利用する幼児教室や英語教室、地域の人々のためのコミュニティ施設や文化施設、または児童館、保育施設など、ShoProが運営に関わる施設は数百件にもなります。それぞれを運営する事業部が責任を持って施設の安全管理を担っていますが、さらに万全を期すために安全・コンプライアンス監査室が安全監査を行っています。第三者的な視点を持ち、利用者の立場に立って施設の安全環境を厳しくチェック。設備・備品等のハード面はもちろんですが、運営しているスタッフの安全意識レベル、研修体制、緊急時の組織体制のあり方などソフト面においても細かく確認を行っています。その結果を事業部へフィードバックし、課題点の改善に向けた具体的な活動を行っていきます。そのようなサイクルを繰り返すことで、日々の安全な運営につなげています。


  • 消火器の使用期限や
    点検有無確認

  • 壁面の角に
    保護クッション

  • 救急セットの内容確認

  • 靴箱の角養生確認

  • パブリックサービス事業部施設監査

  • 教室安全点検報告書

安全を考える日「いのちと安全の日」

 浜名湖カッターボート転覆事故が発生した6月18日を、現在当社では「いのちと安全の日」として制定し、当社は、子どもをはじめとする大切な「いのち」を預かる事業を行っていると社員全員が自覚し、「安全」について考え、そして「安全」を見直す日といたしました。
 事故を風化させず、後進にも「安全」の大切さを伝えてまいります。