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いま最も熱い双子プロレスラー【斉藤ブラザーズ】にインタビュー!これまでの「険しい道のり」とそれを乗り越えた力の根源は?

いま、プロレス界を賑わす双子レスラー「斉藤ブラザーズ」をご存知でしょうか。宮城県角田市に生まれ、高校・大学時代をアメリカで過ごし、角界での8年間の挑戦を経て、2021年に34歳で全日本プロレスからデビュー。世界タッグ王者などのタイトルをはじめ、プロレス大賞 新人賞(2023年度)、最優秀タッグチーム賞(2024年度)を受賞するなど、実力・話題性ともに、今プロレス界で最も熱い二人に、幼少期や学生時代のお話、今の活躍に繋がるこれまでの想いについて伺いました。

 

二人なら、タッグなら絶対にいける

 

―お二人のプロレスデビューはけっして早い方ではないんですよね。

 

斉藤ジュン(兄/以下ジュン):はい、レスラーの中ではぶっちぎりで遅いですね。自分が弟に誘われて。30歳まで長いこと相撲をやってたこともあって、プロレスの厳しさはなんとなくわかってたんです。年齢のこともあるし、ちょっと無理があるなと思って、ずっと断ってました。

 

斉藤レイ(弟/以下レイ):本当に何回も断られましたね。でも自分は、プロレスは1人じゃなくて、タッグとしてやりたかったんです。二人なら絶対やっていける、人気が出るというイメージがあり、誘い続けました。

 

ジュン:あまりにしつこかったから、最後「やるよ」って(笑)。でも実は、相撲では十両に上がれなくて引退したのが、不完全燃焼なかたちでモヤモヤと自分の中に残っていたんです。それで、また一から、どんなに厳しくても二人でデビューするまで絶対諦めずにやろうって話をしましたね。当時コロナ禍だったこともあり、準備期間を設けて、しっかりトレーニングをしてから自信をもってテストに挑みました。

 

「世界最強タッグ決定リーグ戦2024」【優勝決定戦】~グロリアス製薬presents~2024年12月8日 東京・後楽園ホール

 

―それで合格して、全日本プロレスに入団ですね。デビュー後海外遠征を経て、日本に戻ってきてからすぐヒール(悪役)になるわけですが、それも元々ビジョンにあったんですか?

 

レイ:まだまだ経験の浅い自分たちが上にいくためにはどうしたらいいかと考えると、ヒールっていう形が必要だと思っていました。なぜなら先輩後輩関係なしに思い切り暴れられるというか、そういう試合ができますし。そういった自分たちの考えと、ヒールのオファーをくれた方の意見が一致したかたちです。たくさん勉強させてもらいました。

 

ジュン:トップに駆け上がるための手段というのもそうですが、実際ヒールをやったおかげでプロレスが上手くなりました。ヒールをやってなかったらチャンピオンにもなれてないと思います。

 

―2023年度プロレス大賞ではデビュー3年以内のレスラーを対象とした新人賞も獲得されてますね。

 

レイ:自分たちが最年長らしいですね。でも体力的な面でいうと変な衰えというのは感じないしむしろ20代の時より調子がいいです。

 

ジュン:これまでやってきたことが、全部プロレスに繋がっていると思います。

 

 

好奇心旺盛な幼少時代

 

―その「これまで」のお話を聞いていきたいんですが、お二人はどんなお子さんでしたか?

 

ジュン:どっちかっていうと、家で勉強しているというよりは活発に外で遊ぶ子どもでしたね。学校行くのに寄り道して必ず遅刻するみたいな。二人で登校してたのでどっちかがしっかりしてればいいんですけど、二人で楽しくなっちゃって。

 

レイ:良い言い方をすると、好奇心が旺盛な子どもでしたね。

 

―育ったのは宮城県角田市ですよね。自然豊かな場所で。

 

ジュン:田んぼがすごくたくさんあって周りも山に囲まれていたので、駆け回って遊ぶことが多かったですね。野球やサッカーといったスポーツにはあまり興味がなかった。

 

レイ:ただ自分は小学校6年生ですでに100キロ、身長も170cmくらいあって。兄は自分より痩せてましたけど、それでもしっかりしてる方。だからやたら目立ってました。ハーフで、体大きくて……

 

ジュン:そんでいたずらばっかりしてな……

 

―(笑)。ちなみに、お母さまはどんな方でした?

 

レイ:ものすごくオープンというか、とても自由にさせてくれる母親でしたね。

 

ジュン:何をしてもいいけど、悪いことはするな、人の嫌がることはするな、とは強く言われてきましたね。なので、いたずらっ子ではありましたが、不良みたいな感じにはならなかった。

 

レイ:家族の話をすると、父がアメリカの海軍所属で、自分たちが生まれた後にアメリカに帰らないといけなくなって、母は自分たちきょうだいと日本に残ることを選んで女手一つで育ててくれたんです。あまり裕福ではなかったと思うんですけど、さらに、自分たちが本当に人一倍食べたので……

 

ジュン:冷蔵庫空にして怒られることもありました。どこの家庭の子でも育ちざかりはすごく食べると思うんですが、自分たちはおそらくその何倍も食べたと思うんで、負担をかけたと思います。

 

 

父親の元でがむしゃらになる中で見えた、アスリートへの道

 

―スポーツはいつから始めたんですか?

 

レイ:中学に上がってから柔道部に入りました。ただ体重がありすぎて腕立てや腹筋も全然できなかったので、毎日走ったりして基礎体力を作るところから。試合は全然勝てなかったですね。その後高校生から父親のいるアメリカに留学して、アマチュアレスリング、アメリカンフットボール、陸上といったスポーツをするようになって、しっかりトレーニングもするようになりました。

 

ジュン:父親が、学生時代レスリングのチャンピオンだったり、軍人の時もプロを混ぜたアメフトのチームでやっていたり、スポーツ人間だったんです。そんな父のもとに行ってみたら、ある日、この時間にこの場所に行ってくれ、とだけ言われて。行ってみたら、気づいたらそこでみんなが走っていて、いつの間にか練習に参加することになっていて。

 

―(笑)。練習はハードでしたか?

 

ジュン:アマレスの強豪校だったので練習はとても厳しかったんですが、父親の期待に応えたいという気持ちが大きかったので、とにかくがむしゃらにやりました。そのうち活躍できて、自信もついて、体を動かすことや格闘技やスポーツの楽しさを知っていった感じです。

 

レイ:ハードでしたが途中で辞めるっていう考えはなかったですね。しっかりやっていくうちに、アスリートの世界で生きていきたいと思うようになりました。

 

―その後進学や社会人経験なども経て、お二人で角界の門を叩くんですね。

 

レイ:アメリカにいた20歳の頃、インターネットで見た当時の横綱・朝青龍関がすごくかっこよくて、帰国して一人で相撲部屋に行ったんです。ただその時はアメリカ帰りっていうのもあって相撲部屋の暮らしが合わずに入門せずに1週間で帰ってしまって。

 

ジュン:自分も帰国してキックボクシングに挑戦してたんですが減量が辛くてどうにもうまくいかなかった。

 

レイ:そのときに、自分はやっぱり大相撲やりたいという話をして、じゃあ二人で正式に入門しよう!と。

 

ジュン:その時、自分も相撲に興味があって。あと相撲は稽古が辛くてもたくさん食べられるので…。

 

―食事は大事ですもんね(笑)。お二人のそういった大きな決断の際には、お互いの考えが強く影響しているなと感じますか?

 

レイ:そういうこともあると思います。特に今はタッグパートナーなので。二人で協力していろんなことをやろう、っていう話はけっこうしますね。

 

 

 

プロレスを、しっかりやること。
活動の場を広げて、プロレスに還すこと。

 

 

―確かに、リング以外にも、角田市の観光大使や、テレビ番組など、メディア露出も多いですね。

 

ジュン:メディアのお仕事をすることで、よりたくさんの人にプロレスに興味を持ってもらいたいという気持ちでやっています。

 

―2025年2月にはデビューシングルの「どっち?」をリリースして、歌とダンスにも挑戦しました。

 

 

ジュン:はじめての挑戦の上に、普段の生活では意外と息が合わないことがあるんで…(笑)正直ちゃんと合わせられるのか心配でした。

 

レイ:たくさんの皆さんのお力でとてもいい形になったと思います。

 

ジュン:この曲を作ってくれたのが芸人のはなわさんで、実は自分たちが相撲部屋にいたころにテレビの取材で来てくれたことがあったんですが、当時幕下以下の自分たちのことを覚えていてくれたんです。そのご縁も嬉しいですし、「どっち?」を聴いてもらえるとわかると思いますが、双子である自分たちを表現してくれたとてもキャッチ―な曲を作っていただいたことも嬉しいですね。

 

―本当にキャッチ―ですよね。振り付けもついやりたくなるような。

 

ジュン:はい。もう本当に楽しい曲なんで。日常的に、何かを選ぶときに「どっち?」ってなる瞬間はたくさんあるじゃないですか。コンビニで食べたいものが2つあるとか―そういうときはぜひ思い出してやってみてほしいですね。

 

 

―おふたりの今後の目標を教えていただけますか?

 

レイ:自分たちはプロレスラーなんで、まず第一に、プロレスはしっかり怪我なく続けて、今まで取れなかったタイトルもしっかり取っていきたいですね。その上で、今回の歌もそうですけど、活動の幅をどんどん広げて、やれることは本当どんどんやっていきたいっていう風に思ってます。

 

ジュン:かつてのプロレス全盛期の時に比べると、プロレス熱がまだまだだと思うんですよ。そのプロレス熱をどんどん取り戻していきたいです。その上で、プロレスラーとして国内外いろんな選手いると思うんですけど、「タッグチームだったら斉藤ブラザーズ」と言われるようにやっていきたいです。

 

 

未来に繋がることに無駄はない。
やる気を引き出す「興味」を大切に。

 

―ちなみにこのマナビコの読者の方にはお二人と同世代の子育て中の方も多いんですが、そういった方々にメッセージをいただけますか?

 

 

ジュン:お子さんに関することで言うと、はじめのほうでも触れましたが、これまで自分たちがやってきたこと―中学時代に柔道で全然勝てなかったこととか、高校でスポーツに触れたこととか、相撲で成功できなかったこととか―全てがプロレスに繋がって、無駄なことは何もないと思っています。苦手なことが多くても卑屈になったり夢をあきらめたりせずに自由にやってもらいたいですね。

 

レイ:自分たちもアメリカ留学した時点で英語もできなかったし勉強自体得意じゃなかったんですが、自分たちの場合は父の期待に応えたいという気持ちがモチベーションになって、スポーツも勉強もかなり得意になったので、本人のやる気を引き出す、そしてそのために好きなことはどんどんやらせる、ということをしてほしいですね。

 

―いろんなことを経験してプロレスラーになったお二人ならではのメッセージですね。

 

レイ:そうですね。アスリートは特に小さいころからずっと目指し続けてそれになるという方も多いような気もしますが、自分たちは少しそうじゃなかったので。

 

ジュン:そういう意味だと、親御さんたち自身も、なにか挑戦したいことがあったときに、年齢を気にせずにどんどん挑戦していってほしいと思います。

 

 

斉藤ブラザーズ>

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◆TikTok
斉藤ブラザーズ @thesaitobrothers  

 

 

▼メジャーデビューシングル「どっち?」好評配信中

https://saito-brothers.lnk.to/docchi

https://www.teichiku.co.jp/artist/the-saito-brothers/

 

ミヤギテレビ「OH!バンデス」内コーナー「TAXIめしリターンズ」レギュラー出演中。

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