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夢の続きを、やり続ける。/湘南ベルマーレ 島村毅さん~インタビュー企画「叶えるちから、伝えるちから」~

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各分野で活躍している方の子ども時代からの話を聞きながら、目標実現の原動力や自己の発信力のヒントを得るインタビュー企画「叶えるちから、伝えるちから」

 

今回は、湘南ベルマーレで11年間プロサッカー選手として活躍後、現在同クラブのフロントでスポンサーと向き合う営業職に就いている島村毅さんにインタビュー。選手時代から現在まで、好きなことを仕事とし続けている島村さんに、そのヒントを訊きました。また、営業の仕事とあわせてコーチ業も務める彼の子どもとの向き合い方もぜひ参考にしてみてください。

 

 

湘南ベルマーレでの今は、「夢の続き」。

早稲田大学卒業後、2008年に湘南ベルマーレに入団。2018年シーズンで引退した後、同クラブのフロント入り。現役時代「湘南乃虎」と呼ばれ活躍し続けてきた彼が、今は営業職としてチームを支えている。

 

―プロ選手になるという夢をベルマーレが叶えてくれて、選手時代は、J1に定着して強くなってレギュラーで活躍してACLを目指して、新しく専用スタジアムを作って―という風に目標を掲げていました。今はフロントとして立場は変わりましたけど、同じ夢を持ち続けられている。とても幸せなことですね。(島村さん・以下同)

 

現役時代はJ1昇格4回、降格3回を経験した。昇格しても、選手の移籍が引き金となり再び降格するという経験は、選手を引き留めるための資金源の興味へと繋がった。プロ選手引退後のキャリアとしてよくイメージされるコーチ職やスカウトではなく、お金を集めてくる、というリアルなところに魅力を感じた。

 

―4年目になりますが、営業の仕事は最高ですね。始めたころと変わらず楽しくてしょうがないです。会社の社長レベルの人たちにベルマーレを売り込むわけですけど、ベルマーレのいいところをずっと話しているんです。こんなにいい仕事ないですよ。

 

道が険しいときは、諦めるのではなく目標の軌道修正をした

いけないことをしたときは「そんなことをするとサッカーをやめさせるよ!」という母親のお説教が一番効いたというほど、サッカーが大好きだった幼少時代。Jリーガーに憧れ、中学生になるタイミングで越谷FCに入団するが、実はその前に受けた浦和レッズのセレクションでは2次で落ちている。

 

―その時プロの遠さを実感しました。「合格できるようなやつらがプロになるんだろうな」と。でも、だから諦める、というよりは目標を修正して着実に歩んでいった形です。まずは高校選手権で国立を目指す、という目的で早稲田実業に入学して。そこで全国レベルの実績の仲間に最初はびっくり。でも一緒に練習していくうちに自分も全然彼らに負けてないのではないか!と自信を持つようになりました。

 

高校の夏、当時信頼していた監督から「卒業したらプロにいかないのか?」と尋ねられたことで自分の中でプロへの道が色濃くなった。その後プロを視野に入れ大学に進学する道を選び、強豪早稲田でスーパーサブとして活躍。怪我をも乗り越え、湘南ベルマーレからオファーを受けた。

 

―入団が決まったときはずっと支えてくれた両親も喜んでくれました。とはいえ、複雑な気持ちでしたね。僕が憧れていた「プロサッカー選手」は代表入りするようなスター選手で、でも現実はJ2のクラブにギリギリの条件で拾ってもらった形でしたから。それでも、プロとしてチャレンジしたい、という気持ちで入団しました。

 

 

モチベーションを持続できたのは
準備が結果につながる気持ちよさを知っていたから。


<選手時代の島村さん/写真中央>

結果を出さないと何も評価されないプロの世界。大学までそれなりに点を取れた自分のFWが全く通用しない感覚は「このままいったら終わる」というイメージを突きつけられるほどシビアなものだった。そんなとき、たまたまDF不在の紅白戦や練習試合でセンターバックとして出たのをきっかけに、当時の監督からFWからDFへのコンバートを打診される。

FWで点を獲ってきたプライドもあったが、終わりを待つのではなくチャンスを生かしたいと思った。監督に「俺がコンバートしてきた選手は全員成功しているぞ」と言われたことも、このコンバートが好機であることを強く印象付けた。

苦境に立たされてもこのようなチャンスが訪れるまでモチベーションを保てた秘訣は、過去の強烈な成功体験。

 

―もともと大学時代から「出たら絶対点を獲る」というマインドは常にありましたし、実際そうでした。大学時代の怪我や入団後の逆境にも、諦めることなくチャンスを待ち続けることができたのは、自分が今コツコツやっている準備が試合に出たとき結果に繋がることと、なによりその気持ち良さを知っていたからです。

 

コンバート後DFになっても点を取ることにはこだわり続け、セットプレーを重点的に練習するなど、自分のスタイルを追求し試行錯誤を重ねた。引退するまで「あいつ出たら点獲るよね」というイメージでいられたのは「湘南乃虎」という彼のキャッチフレーズからも明らかだ。

 

 

サッカー大好き少年が、大人になってもそれを仕事にし続けられる理由

好きや得意を伸ばしてそれが仕事になる時代。プロ引退後も引き続きサッカーに関わる仕事をし続ける彼にその秘訣を訊いてみた。

 

―好きなことを仕事にするのは、めちゃくちゃ大変ですよ(笑)。プロ選手なんて特に、最高なのは勝ったその日と余韻一週間くらい。自分の調子が最高に良くても負けることだってあるし、精神的にすり減ることもある。でもそれらをひっくり返すくらいの喜びを知っていて、自分がそれを手に入れられると信じることが秘訣じゃないでしょうか。「準備をしてチャンスを待って結果を出す」という意味では選手時代も営業職の今も一緒で、自分を信じて没頭し続けられるかどうか、ということだと思います。

 

ベルマーレのスローガンは「たのしめてるか。」

英語にすると「Lose yourself」、つまり、「我を忘れるほど夢中になれ」ということ。まさしくそういうことなのかもしれない。

 

子どもには、否定的なことはひとつもいらない。

プライベートでは2人の子どもの父親。理想の父親像は自身の父親だという。試合の帰りの車では「あれよかったな!」と必ず褒めてくれた。コーチとして子どもたちに対峙するときでも、その感覚がベースとなっている。

 

―よく、親御さんから聞くんですが「こいつ伸び悩んでるんですよ」とか「勉強ダメだからサッカーしかないんです」とか、ネガティブを刷り込むような発言はしないでほしいと思います。「こいつ今調子悪いけどめちゃくちゃ練習してるんでそのうち花開くと思う」とか、「こいつ数字好きだからコツコツやれば算数は得意になるんじゃないかな」とか、伝え方を少し工夫するだけで子どもたちへの刺さり方が変わりますから。子どもが前向きになれる言葉をきちんと選んであげてほしいですね。

 

 

<島村毅さんプロフィール>

株式会社湘南ベルマーレ営業部所属。元プロサッカー選手。元プロフットサル選手。2008-2018年の間、湘南ベルマーレに所属(※2011年は期限付き移籍で徳島ヴォルティス所属)。チーム史上2番目に長い在籍期間中、「湘南乃虎」というキャッチフレーズで活躍し続け、現在は「営業乃虎」として猛進する傍ら、同クラブのフットサルクラブの社長補佐やサッカースクールコーチも務めるなど、広く活躍中。

 

湘南ベルマーレ公式HP

https://www.bellmare.co.jp/

湘南ベルマーレ 

@bellmare_staff

 

【公式】湘南ベルマーレフットサルクラブ

@SBFC_OFFICIAL

 

島村毅 湘南ベルマーレ

@SBFC_SHIMAMURA

 

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