2020年から施行される新学習指導要領の大きな柱となっている「思考力」。
小学生のお子さんをお持ちの方は最近よく耳にするのではないでしょうか?英語やプログラミング学習もホットなキーワードですが、これからの教育では、答えが一つではない問題にも立ち向かえる、自分で考える力(思考力)を身につけることが重要となってきます。
そこで、小学館の通信教育まなびwith小学生コースでは、新学習指導要領に対応。考える方法を身につけ、思考力を鍛えるための教材を展開しています。
その名も「思考の達人ツール」。
頭の中にある情報を整理して、紙に書いて深め、まとめる力をつけていくためのツールです。大人のみなさんは「シンキングツール」と言えばピンとくるのでは。
今回は「思考の達人ツール」がどのようなものなのか、どうして思考力を鍛えることができるのか、また、記事の最後では、日常生活でできる思考力を高めるポイントをご紹介したいと思います。
※2021年3月でまなびwithはサービスを終了いたしました。2021年4月から、「思考の達人ツール」は小学生向け通信教育「名探偵コナンゼミ」にて展開しています。
目次
思考力を鍛える方法……その前に、考えるってなんだろう?
まなびwithでは、小学校低学年のお子さんを対象に、思考の達人ツールを体験してもらうワークショップを開催しました。
その際に一番初めに子どもたちに投げかけた質問は、
「考えるってどういうことでしょうか?」。
子どもたちからは、下記のような答えが返ってきました。
- 「頭をつかうこと」
- 「なんだろうっておもうこと」
- 「どうしたらいいかわからないことをわかるようにすること」
おそらく、全てが正解です。
ただ、どうやってアプローチして自ら答えを出していくのか、単に「考えろ!」というのではなく「考える」ということを、わかりやすく体系化して教えてあげるにはどうしたらいいのか。
それを小学生向けに体系化して教材として展開しているのが、まなびwithの「思考の達人ツール」です。
小学生向けに初めて体系化!思考力を育てる「思考の達人ツール」はこういうもの!
実はシンキングツールを小学生向けに体系化して、思考力を鍛えるカリキュラムとして導入したのは、通信教育ではまなびwithが初。
これからの社会を生きていくために子どもたちに必要なのは、物事を様々な角度から見る力、考えをまとめる力、人に自分の意見を説明できる力、などの能力。これらを伸ばすため、自分で考えるための方法を知り、トレーニングを積み重ねるための教材が「思考の達人ツール」です。
現在まなびwithの教材の中で登場する「思考の達人ツール」は下記の10種類。
このように、考えるときのポイントを
- 比較する
- 分類する
- 多面的に見る
- 構造化する
- 理由付けする
- 関連付ける
- 順序立てる
の7つに分け、6年間で繰り返し練習。子どもたちが考えるときの「コツ」を手に入れることで、思考力を高めることを目的としています。
例えばベン図を用いて、視点を見つけ、比較し、考えを表現する。
先述のワークショップでは、比較するツール「ベン図」を子どもたちに体験してもらいました。
小学一年生のお子さんがワークシートに取り組んだ例がこちらです。
ここでのポイントは3つ。
- どのような視点で比べるか(気づきを生む)
- 比較したらどうだったのか(思考を整理する)
- わかったことは何なのか(気づきについて考え表現する)
比較する切り口を自分で考え、2つのものの共通点、相違点を見える化し、自分なりの気づきを整理して各トレーニングをします。
こういうふうに、先に上げたツールを用いて考えるポイントを学び、トレーニングすることで、自分で考える力(思考力)を身に着けることを目指します。
思考力を鍛えると、子どもはどういうふうに変わるのか
「思考の達人ツール」がどのようなものか、おわかりいただけましたでしょうか。
それでは次に、このツールを使って思考力を伸ばしていくことで子どもたちにどのようなメリットがあるのかを見ていきます。
思考力のある子は、何においても「なんでだろう」と考え、自分の考えを整理できる
例えば、何かしら不満に思うことがあるけれど、その自分の気持ちの正体がよくわからず、それが他の人にうまく伝えられず、トラブルにつながることはありませんか?
低学年のお子さんであれば、こういったことは学校生活でも比較的あるかもしれません。
なにか起こったときに、なぜだろうと自分自身に問いかけて気持ちを掘り下げていくこと、それを他の人に納得がいくように伝えるために思考を深めて意見を出す習慣をつけておくことは、これからの交友関係や社会で役立っていくでしょう。
思考力のある子は、答えは無数にあることを知ることで、多様なものの考え方ができるようになる
自分なりに考える、ということは、人それぞれに考えがあり、正解がひとつではないということを知ることに繋がります。
そうすると、他の人の意見も受け入れられることができ、もっと別の考え方もあるのではないかと、多様なものの見方や考え方をするようになっていくでしょう。
逆に、正解はひとつだと断定的になると、他の人がどのような答えを求めているのかだけを考えるようになり、正解がわからなければ自分で考えることをやめてしまうことにも繋がります。
自分で考え、自分の思考を言語化することは大変意味があるのです。
思考力のある子は、思考をロジカルに整理して表現することができる
思ったことを羅列するだけでは自分が思っていることを誰かに伝えることは難しいですよね。
作文や小論文でも、序文~本文~結論と順序立てて構成していくことが求められます。
ツールを用いて自分の思考を深め、整理し、言語化することを継続して行うことで、自分の伝えたいことを論理的に伝える力が伸びていくでしょう。
日常的に子どもの思考力を育てるには?意識したい3つのポイント
ここまで「思考の達人ツール」を用いて思考力を育てることについて説明してきましたが、おうちの人が、子どもの思考力を伸ばすためにどう関わっていったらよいのかも知りたいポイントですよね。
そこで、日常生活でできる思考力を高める3つのポイントをご紹介します。
正解はひとつではないことを理解する
ツールを使うときだけでなく、普段から「考え方や答えは無数にある」ということを、おうちの方もしっかり理解することが大切です。
従来の国語や算数、理科、社会といった学校の教科のテストなら、答えはひとつ。でも、普段の暮らしの中で問題が降りかかったとき、それを解決するにはいろんなアプローチがあり、それらがすべて答えとなりえます。
どんな答えも間違いではないとわかることで、臆することなく自分の意見を言えるような心の育ちにもつながります。
たくさんの言葉に触れて言語環境を整える
なにかを考えて発表するためには、さまざまな言葉が必要になります。語彙を増やすことが重要です。
語彙を増やすには、読書と、そして、会話です。
日常的に本を読んだり会話をしたりすることで語彙を増やし、考えや気持ちを「自分の言葉」 で表現する力を育てます。
疑問を投げかけて自分で考えさせる
いつも正解を言ってしまうのではなく、「どうしてそうなると思う?」「どうしたらいいかな?」と聞いて答えを考えさせる訓練をすることは、考える癖をつけるのに役立ちます。
正解に早くたどり着かせるのではなく、悩む時間を作ることで思考力を育てます。
思考力を鍛える「思考の達人ツール」をお試し!
いかがでしたでしょうか。思考力は、小学校の勉強だけでなく、中学、高校、大学、そして将来仕事に就いても役に立つ力です。
今回ご紹介した「思考の達人ツール」の問題は、小学館の通信教育まなびwith小学生コースの資料請求でお試しいただけます!
思考力を育てるカリキュラムは体験型の学習塾などにもありますが、通うのが大変、塾と子どもとの相性が気になる、という方にはお気軽にお試しできるチャンスです。
また、まなびwithでは幼児コースでも、推理力・観察力・構成力・論理力を育む「ちえ」のカリキュラムを用意しており、読み書きといった幼児の基礎学力を育てるワークの他にも、パズルやプログラミング的思考のゲームなどに取り組むことができます。
※2021年3月でまなびwithはサービスを終了いたしました。2021年4月から、「思考の達人ツール」は小学生向け通信教育「名探偵コナンゼミ」にて展開しています。