子どもにちゃんと「甘えさせる」ことができれば、子どもの素敵な力がぐんぐんと伸びると言われています。
「甘えさせる」とは、単純に「甘やかす」こととは少し違います。その時その時に子どもが感じていること・求めていることを受け止めて、「あなたの味方だからね」「それでいいんだよ」と無条件で子どもを認め、安心感を与えてあげることです。
そのために、子どもが甘えやすい環境を作ってあげることもとても大事なことです。今回は「子どもが安心して甘えられるために親ができること」について考えていきたいと思います。
家族に「ありがとう」とよく口にする
「ありがとう」と言われて嫌な気持ちになる人がいないことは知っていても、身近な相手、特に家族間では素直に「ありがとう」と言えないことも多いのではないでしょうか。
家族だからとついついはしょりがちかもしれませんが、家族だからこそ「ありがとう」の言葉はとても重要です。「ありがとう」は自分がしたアクションへの最もあたたかいレスポンス。それが自然に出てくる家庭で育つと、子どもは本能的に安心感をおぼえます。子どもの中での安心感が育っていると「甘えても大丈夫なんだ」という認識につながるのです。
批判的なやりとりをできる限り避ける
家族として過ごす時間が長くなればなるほど、遠慮もなくなってきますよね。感情的になってしまうと、思わず相手を批判するようなこともありますよね。
しかし、誰かが誰かを批判したり罵ったりするのを見ると、子どもは大人が思っている以上に不安を覚えます。
例えば、両親が批判しあうと、子どもは自分が批判されている気持ちになることがあるといいます。両親の喧嘩というのは、子どもが幼い時ほど「自分がいい子ではなかったからパパとママは喧嘩している」と、感じるそうです。
子どもが不必要に自分を責めて、言いたいことも言えない、という状況を作ってしまわないように注意しましょう。
暮らしの中で、家族で協力しあう
「自分が困ったときは、家族が助けてくれるんだ」という感覚がなければ、子どもは甘えられません。例えば、家事を普段から家族で行うだけでも「家族は協力するもの」と子どもは感じてくれるはずです。
その前にまず「手伝ってもらう」というのがハードルとも言えますが
「○○はあなたにお願いできる?」
「○○をやってもらえるととても嬉しい!」
という風に、心からの丁寧な言葉で相手を動かす試みをしてみましょう。身近な大人がそれぞれフォローしあえている関係性を子どもが感じることができれば、子どもも自分も困ったときは頼っていいんだという安心感を得られるでしょう。
家族の「それぞれの世界」を尊重しあう
協力して何かをする、というのは理想的な家族にマストな項目ですが、それとは別に、それぞれが持っている別の趣味などを認めあうということも大切なことです。
お互いにそれぞれの世界に夢中になり、たくさんの時間を費やす。そして、そこから得るたくさんのことをお互いに話す。お互いにそれらの経験や考えを尊重しあえたら、とても有意義ですね。
その姿を子どもたちが見ていたら、子どもも自分の好きなことに取り組み、相手を尊重できるようになるでしょう。
好きなことに取り組める環境が与えられると、子どもは「自分の事を認めてくれている」という認識ができるようになります。
また、相手の世界を尊重できるということは、「みんな違っていいんだ」と思えるようになること。それは子どもに「何を言っても受け止めてくれる」という絶対的な安心感を与えるのだと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか? 子どもの行動や発言が少し気になるときは、子どもがちゃんと安心して甘えられている環境になっているかどうか、家族の空気を気にしてみるのもいいかもしれませんね。