幼いお子さんが、とても暑い日に「さむーい!」、冷たい氷をさわって「あつい!」なんてユーモアたっぷりにわざと反対の言葉を使うシーン、見たことありませんか?
言葉をおぼえはじめたお子さんの遊びのひとつですが、実は反対言葉は語彙を増やすのにとても効果的。 言葉から様子をイメージし、その反対の様子と言葉を、ひもづけて遊ぶことで自然と身についていきます。
また、この遊び、実は親子のコミュニケーションのとてもいい機会にもなるんです。
今回は、親子でこどもの語彙力を楽しく増やす、反対言葉遊びをご紹介します。
目次
つかうのはコレ!「はんたいことばカード」!
今回は、まなびwith年中コース7月号の特別教材「はんたいことばカード」を使います。
市販されているものもありますが、基本的な遊び方は、カードをばらばらに並べ、並べたカードの中から反対の言葉のペアを見つけていくというもの。
※ほかの遊び方として、カードを裏返して並べ、そこからペアを見つけていくという遊びも。どこにペアがあったか、記憶力も使います。
このカードで、都内の幼稚園に通うりんちゃん(4歳)とお母さんに一緒に遊んでもらいました。
たくさんのカードでことばあそび!正しい反対言葉をペアにすると・・・
「このカードなぁに?かわいい~」と寄ってきたりんちゃんですが、さっそくカードを広げると、たくさんのことばが書かれたカードに少し尻込みする様子も。
お母さん:たくさんカードがあるね。これは、はんたいことばカードだよ。好きなカードを選んでみて?
言われた通りカードを選んだりんちゃん。選んだのは「つめたい」のカード。
お母さん:つめたい、ってりんちゃんはどういうときに言う?
りんちゃん:かきごおりをたべたとき!
お母さん:そうだね。じゃあ、つめたい、のはんたいの意味のことば、なーんだ?
りんちゃん:あつい!
「つめたい⇔あつい」は普段よく使うのか、即答してすぐにアツアツのうどんのイラストの「あつい」のカードを探したりんちゃん
※2枚のカードを合わせると、1つの絵柄になる仕様がかわいい!ペアにする楽しさも◎。
反対言葉遊びで、お手軽に良質な親子コミュニケーション。
こんな感じでどんどん進めていきます。
次にりんちゃんが選んだカードは「くらい」。
お母さん:くらい、のはんたいはなーんだ?
りんちゃん:……わかんなーい。
お母さん:このカード、電気がついてなくて、真っ暗だね。 その反対だよ。
りんちゃん:でんきをつける?……わかった!これ!「あ、か、る、い」!
お母さん:そうそう、りんちゃんはいつも朝、カーテン開けてくれるよね。そのとき、どんなかんじ?
りんちゃん:えっと、まぶしいなって。
お母さん:どうして、まぶしいって思う?
りんちゃん:おそらが、あかるいから。
お母さん:そう、お空が?
りんちゃん:あかるい!!!
お母さんのヒントで正解のカードにたどりつき、その後のお話で「あかるい」という言葉がよりピンときて嬉しそうなりんちゃん。
また、嬉しいのはりんちゃんだけじゃないようです。
お母さん:この子の目線でヒントを考えて伝えるのが楽しいです。普段のこの子の行動や考えていそうなことをじっくり考えて、気持ちを通わせることができるというのはいいですね。
ことばあそびの延長で、見て触ってもっと楽しく!
身近なものを使って理解度をより深める。
実はこのカードの中には「あつい」という形容詞を含むペアが3つあります。
- 1.あつい(暑い)⇔さむい
- 2.あつい(熱い)⇔つめたい
- 3.あつい(厚い)⇔うすい
1と2のペアは比較的簡単に見つけられたりんちゃんでしたが、3については、カードの絵柄をヒントに正解のカードを探し出すも、ピンときてない様子。
そこでお母さんが家の本棚から絵本とビジネス書をそれぞれ1冊持ってきました。
りんちゃん:りんちゃんのえほんのほうが、うすい?
お母さん:そうそう、おかあさんの本は、たくさんページがあるから、あつい。
りんちゃん:あとね、りんちゃんのえほんは、かるいけどね、おかあさんのほんは、おもい!
実際に目で見て、手で触れて、自分でほかの反対言葉も発見したりんちゃん。これにはお母さんも驚いた様子。
実際ものに触れて言葉を自分のなかに落とし込み、逆に、自分が感じたことを言葉で表現することができました。
楽しければ興味は続く!
遊びが終わっても暮らしの中に広がっていく、ことばへの興味。
すべてのカードのペアを作り終わり、「楽しかったね」とお母さんが声をかけると、トコトコとベランダに駆け寄り、立てかけてあった虫取り網を手に取るりんちゃん。
りんちゃん:みれみて、「ながい」だよ!「ながい」のはんたいなーんだ?さきにみつけたひとがかちだよ!
自分で反対言葉遊びを見つけたりんちゃん。この後も家の中のものをつかった反対言葉遊びは続きました。
入口が楽しければ、身近なところからどんどん自分で学んでいくという子どもの姿を間近で見れた、反対言葉遊びでした。
ぜひご自宅で遊んでみてくださいね。
はじめにすきになったら、あとはずっと面白い。
まなびはじめを大切にする、小学館のまなびwith幼児コース
小学館の通信教育まなびwithでは、幼児に身近なさまざまなテーマのワークを、「ことば・もじ」、「かず・かたち」、「たいけん」、「ちえ」の4つの分野で展開。
そこから興味・好奇心を広げ、「まなぶってたのしい!」という経験を積み重ねることができます。
今回紹介した「はんたいことばカード」は小学館の通信教育まなびwith 年中コース7月号の特別教材ですが、7・8月号のまなびwith幼児コースは、ほかにも、小学館のプレNEO図鑑を使った夏の生き物の図鑑学習や、夏をテーマにしたワークがもりだくさん。
さらに今なら大人気図鑑シリーズ『くらべる図鑑』より、生き物の大きさ比べができる「おふろでまなべるポスター」を入会者全員にプレゼントしています。