「99人の壁」「水曜日のダウンタウン」「今夜はナゾトレ」「高校生クイズ」「オールスター感謝祭」……人気番組に構成作家・クイズ作家として関わり、バラエティ業界を牽引する矢野了平さん。「名探偵コナンゼミ ナゾトキ」のベーシック・アドバンスコース(小学生対象)の作問者としても活躍中です。
ご自身も小学生のお子さんを持つお父さんでもある矢野さんに、その独創的なやる気を引き出す子育て術などを聞きました。もちろん、勉強のシーンでも活用できるヒントも!ぜひチェックしてください。
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子どものころ家族で見ていたクイズ番組は「観る」だけから「楽しむ」ものに
家族みんなでクイズ番組をよく観るような家庭で育った矢野さん。「記憶がないくらいのときからクイズに触れていた」といいます。
― 小学2年生のとき、当時年に一度放送されていた『アメリカ横断ウルトラクイズ』という特番の問題集を親に買ってもらったんです。〇×クイズなどは小学生でもわかるので、友だちに出題していました。思えば今につながるきっかけになっていたのかもしれないですね。
クイズはテレビを観て楽しむだけじゃなく、友だちと楽しむものになり、小学6年生のときに児童会長になったことで、自身の中のクイズブームはますます加速。学校の行事でも、クイズ大会の企画を考えて自分で問題を作って持っていくまでに。小学生時代のそのやる気・熱意は、今の仕事に直結しているのでは。
― 当時はもちろんごっこ遊びではあるのですが、とにかく楽しんでいました。例えば小学生だと特に、スポーツができる子とか、勉強ができる子とか、学校でのキャラクターってあると思うのですが、僕の場合「クイズが得意」というキャラクターは大変役に立ちました。みんなで楽しいことがすぐにできたり、何かあったら質問されたり。友達と接しやすくなりましたね。
「小学生のため」の問題づくり その制限が面白さとなり良問が生まれる
「名探偵コナンゼミ ナゾトキ」のベーシック・アドバンスコースでは小学生向きのナゾトキを作問している矢野さん。小学生がターゲットであること、名探偵コナンのアニメも楽しめるゲーム設計であることなどを中心に、作問の時に意識していることを尋ねてみました。
― 普段から作問のときには、難しい言葉をあまり使わないように意識しています。特に今回に関しては、なおさら言葉選びとかは気を付けていますね。また、ナゾを作っていると、つい複雑に、手の込んだことをしたくなってしまいますが、アニメと組み合わせたときのとこを考え、ほどよい解きやすさのナゾトキであることを意識しています。
「名探偵コナンゼミ」のナゾトキでは、アニメを楽しく見ている流れでナゾトキが出題されるので、1問1問をいかに気軽に、切れ味よく楽しめるかがポイントだとか。
また、さらに「名探偵コナンゼミ」のナゾトキはエディテインメントを意識し、学校の勉強と関連する要素を絡めています。
― 例えばナゾトキでよく見る干支や星座は、大人の目からみると一般常識かなと思いますよね。でも小学生に向けての作問では「習うのは何年生から」ということが結構あります。小学生の学習指導要領に乗っかると、このタイミングで習うんだという発見の連続です。逆に、こんな難しい字もこんなに早く習うんだ!と驚くこともあります。学習指導要領に合せることは、問題を面白くするための要素として捉えています。
おなじみのあのアイテムで!好きなキャラクターで! 子どものやる気を引き出すヒント
ご自身も小学生のお子さんがいる矢野さん。エンターテインメントを数々生み出してきたクイズ作家の子育てアドバイスは、小学生の子どものやる気を引きだすヒントがたくさん。
― 「有吉の壁」っていう番組がありますよね。番組の中で有吉さんが持っている〇×の札が一家に一つあるといいと思うんです。便利ですよ。何か正解したときに「ピンポン」って鳴らしてあげるだけで、子どものテンションがめちゃくちゃ上がりますから。パーティー用の早押しボタンもなども家にあると楽しいと思います。
実際に小学生のお子さんに行っているという勉強のモチベーションアップの工夫も教えてくれました。
― 実はうちの子は今、漢字学習に手こずっているんです。でも『ふしぎ駄菓子屋銭天堂』が大好きなので、ぼくが話の中身に置き換えて、漢字を使った例文を作ってみたら、すごく楽しんでやってくれるようになりました。子どもが好きなキャラクターの力を借りることもモチベーションにはつながりそうですし、親が問題を作ることで関わることも楽しいものです。
―それから、クイズ形式にするとやはり興味を持ってくれるので、うまく利用しています。たとえば水族館に行った帰り道。見たこと、覚えたことをその場でクイズにして子どもと話してみると復習になります。勉強になるのもそうですが、単純に楽しいですしね、そういう親子の会話は。
ナゾトキが育む半径数メートル以内の好奇心。そこから生まれる楽しさはポジティブな「やる気」に
矢野さんが作るナゾトキでは、見たことも聞いたこともないようなものがモチーフになることはありません。日常生活や身の回りのものごとが、ナゾトキに組み込まれることで、楽しく見えることが重要なのだとか。
― 野球のスコアボードがこう見えるとか、ただの雨の景色だけど雨粒の下に文字があるだけで順番に読めるぞとか。日常生活のちょっとした物事が楽しめているかということですね。半径数メートル圏内の好奇心です。
小学校に行ったら、教室の机の配置も文字の表に見えるかもしれかもしれない。学校の先生の名前の漢字には、熟語や何かパーツが隠れているかもしれない……。確かに、自然と好奇心のバリエーションが増えていけば、日常生活でもいろんなことに楽しく前向きに取り組めそうです。
― 視点次第で日常が楽しくなるんです。そうすると勉強もそうだけれど、人生で先々に起こるいろんなことが楽しくなるじゃないかと思います。
矢野さんがナゾトキ制作を担当している名探偵コナンゼミ ナゾトキ!
普段のお子さんと暮らしている中で、学校の勉強や宿題、習い事、塾、部活、家のお手伝いなど、なんとか子どものモチベーションを上げる方法はないかなと頭を抱える瞬間はたくさんありますよね。そんなとき、お子さんが自分から興味を持って楽しんで取り組めるよう、親の立場でも楽しみながら手を貸してあげることができることができたら、とても素晴らしいですね!
矢野さんがナゾトキを作問している「名探偵コナンゼミ ナゾトキ」は、小学生が楽しめて、かつ学びの力になるナゾトキがたくさん!
また、名探偵コナンゼミには、小学生向け通信教育も。
>>ナゾトキも!通信教育も!小学生の「楽しい」を引き出す、「名探偵コナンゼミ」についてはこちら<<
ぜひチェックしてみてくださいね。
©青山剛昌/小学館 ©青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996 ©名探偵コナンゼミLLP