近年、国際的な取り組みとして広がりつつあるSDGs(エスディージーズ)「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」。2015年の国連サミットで採択され、国連加盟国が2016年から2030年までの15年間に達成することとして掲げた目標です。
学校の授業でも積極的にテーマとして取り入れられてきており、子どもの口から「SDGs」の単語を聞くこともあるのではないでしょうか。
また、6月5日は、「世界環境デー」。日本では、6月の1ヶ月間を「環境月間」と定めて、環境保全の大切さを伝えるとともに、行動のきっかけを促しており、このSDGsの17の目標の中でも、地球環境を守るための項目が含まれています。
地球環境の保全以外には、貧困問題の解決や教育の機会均等、差別の撤廃など、SDGsにはいずれも人びとが幸せに生きていくための土台となる目標ばかり。人類が将来の世代に渡って恵豊かな生活を送るためにも、目標を私たち一人ひとりが認識し、できることから行動していくことが大切であり、また、未来を担う子どもたちとSDGsについて考えるのはとても重要なことです。
そこで、今回は、SDGsについて子どもと考えるとき、どのようなアプローチで行うとよいかをご紹介していきたいと思います。
<目次>
- 「SDGs」って何?まずは、17の目標を知ろう!
- 小学校低学年までの子どもなら、遊びや体験で取り入れよう
- 小学校中学年以上の子どもなら、SDGs目標の背景にある問題について調べ伝えよう
- さまざまなテーマで学べるオンラインスクールも!
目次
「SDGs」って何?まずは、17の目標を知ろう!
SDGsの目標には17の目標があり、
①【社会面】貧困や飢餓、教育など未だ解決を見ない社会面の開発アジェンダ
②【経済】エネルギーや資源の有効活用、働き方の改善、不平等の解消などすべての国が持続可能な形で経済成長を目指す経済アジェンダ
③【環境】地球環境や気候変動など地球規模で取り組むべき環境アジェンダ
という分類分けがされています。
目標の具体的な内容は下記の通りです。
①【社会面】貧困や飢餓、教育など未だ解決を見ない社会面の開発アジェンダ
- 貧困をなくそう
- 飢餓をゼロに
- すべての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー教育を実現しよう
②【経済】エネルギーや資源の有効活用、働き方の改善、不平等の解消などすべての国が持続可能な形で経済成長を目指す経済アジェンダ
- エネルギーをみんなに そしてクリーンに
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基礎をつくろう
- 人や国の不平等をなくそう
- 住み続けられるまちづくりを
- つくる責任 つかう責任
③【環境】地球環境や気候変動など地球規模で取り組むべき環境アジェンダ
- 気候変動に具体的な対策を
- 海の豊かさを守ろう
- 陸の豊かさも守ろう
- 平和と公平をすべての人に
- パートナーシップで目標を達成しよう
SDGsの内容がわかったところで、次の章では、具体的にSDGsについて子どもとどう会話を広げていくかを考えていきましょう。
小学校低学年までの子どもなら、遊びや体験で取り入れよう
「SDGsを子どもと一緒に考える」というと、まずはご自身で学習して知識を得ないとできないと思われるおうちの方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。親子で楽しみながら、SDGsへの理解を深める方法はたくさんあります。
お子さんが興味を持ちそうなトピックから、試してみてくださいね。
1.図鑑で「絶滅危惧種」を調べる
例えば小学館の『図鑑NEO 魚』のように絶滅危惧種がひとめでわかるような図鑑などを使って調べてもいいですし、動物図鑑を見ながら、この10年で絶滅危惧種に指定された動物を見ていくものいいでしょう。実はキリン(9亜種のうち3亜種)やライオン(インドやアフリカ西部・中部生息)、オカピなど、動物園でもおなじみの動物も絶滅の危機に瀕していると知ると、驚くでしょう。その背景にある森林破壊や大気汚染、狩猟、地球温暖化などの問題についても考えていけるといいですね。
2.自然体験をする
キャンプや海水浴、ハイキングなど、自然の中で思いきり遊ぶ体験は、子どもの心と体の健やかな成長を促進させるだけでなく、私たちにたくさんの気づきを与えてくれる、格好の学び場です。
ゴミの持ち帰りのマナーや自然を大切にすることを、実際の体験を通して教えることで、子どもたちの心にもしっかりと刻まれるはずです。
3.親子でクッキングする
手の込んだ料理に挑戦しなくても、おにぎりをにぎるなど、簡単なことでOK!
普段は好き嫌いが激しいお子さんでも、自分で作ったものならおいしく食べるはず。自分で作って残さず食べるというプロセスを通して、食べものへの感謝や残さず食べることの大切さを肌で感じるようになるでしょう。
小学校中学年以上の子どもなら、SDGs目標の背景にある問題について調べ伝えよう
最近はSDGsについて積極的に取り組む小学校も増えていますが、小学校中学年以上のお子さんであれば、家庭でも積極的に会話して理解を深めていけるといいですね。
とは言え、17の目標の重要性や、これらの目標が掲げられている背景は大人であれば理解できても、子どもには少し難しいかもしれません。そこで、まずはSDGs目標の背景にある問題について話すことから始めてみましょう。
例えば、「【SDGs目標1】貧困をなくそう」について。
世界の貧困についてインターネットで調べてみると、世界人口の約10%、日本の人口の約6〜7倍、つまり7億〜8億人を超える人々が貧困に苦しんでいるという事実がわかります。
そこから、豊かな国と貧しい国がある現状、国が貧しく大人が貧しいということは、子どもも貧しいという事実。さらに、貧しいがゆえに、働かなくてはいけないから、学校に行けない…..そういった現状が見えてきます。
こうした事実を噛み砕いで、夕食のときにでも、お子さんに話してみるといいでしょう。
最初はピンとこないお子さんもいるかもしれませんが、まずはそうした状況があるという事実を伝えること。
これが、自分周辺のことだけではなく、より広い範囲に意識を広げ、社会の問題を“自分ごと”として考える一歩になるでしょう。
SDGsの達成で最も大切なことは、一人ひとりが自覚して行動することです。
一人ひとりの力は小さいかもしれませんが、それが大勢になったとき、地球はきっと変わります。
子どもたちの未来を守るためにも、親子ではじめの一歩を踏み出しましょう!
さまざまなテーマで学べるオンラインスクールも!
今回紹介したSDGsのように社会的なテーマに沿って学ぶ場合、どうしたら子どもが興味をもって取り組んでくれるかは大切な点ですよね。最近では、単純な学習だけじゃなく、さまざまなテーマを取り入れて学ぶオンラインスクールが充実してきました。
例えば、楽しく学べる小学館の幼児教室ドラキッズが運営する「ドラキッズオンライン」。年少さんから小学3年生のお子さんで、おうちにいながら、先生やお友だちと一緒に「まなび合う」オンラインコースとして展開しています。
週1回40分のオンライン授業で「知的探究心」が育ち、月1回の学齢に合わせたワークブックで「基礎学力」や「家庭学習の習慣」が身につきます。先生や子どもたちとのやりとりを大切にしたテーマ活動では、生活に身近なテーマはもちろん、小学生以上は今回取り上げた「SDGs」や、「海外の作物・紙幣」など、さまざまなテーマに取り組んでいきます。
ドキドキ・ワクワクがいっぱいの40分間で、子どもたちの「もっと知りたい!」気持ちを育て、未来に活きる「知的探究心」を伸ばします。
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