「過保護」と「過干渉」。
子育てをしていると一度は耳にしたことがある言葉だと思いますが、この二つの言葉をなんとなく混合している人も多いのではないでしょうか。
「過保護」は子どもが望んでいることをやってあげすぎること。
「過干渉」は子どもが望んでもいないことを親が先回りしてやりすぎること。
だと思います。
両方とも「親がやってあげること」には変わりはないですが、「子どもが望んでいるのかそうでないのか」が大きな違いです。
「過保護」は実は悪いことではない?
「過保護だと、子どもが将来自分で何もできない人間になってしまう=良くないこと」と思われがちですが、実際はそうではないようです。
子どもは自分の望んでいることを思い通りにしてもらうと、心が満ち足りて、どんどん自立していくものだそうです。
例えば、幼稚園になってもおっぱいを欲しがる子、常にお母さんに触れていたい子、着替えをさせてと毎朝言う小学生。子どもによって、様々な要求があると思いますが、子どもが満足するまで望むとおりにしてあげても良いのです。
もちろん親は、その分時間も手間もとられてしまいますが、「自分でやりなさい」「もう小学生なのにいつまでそんなことを言ってるの」という言葉をぐっと飲みこんで、子どもの望みをかなえてみてくださいある時から、ぱっと離れて自分で色々とできるようになるはずです。
離れていった子どもに手を出すのが「過干渉」
もしも、一度離れて自分でできるようになったのに、再度そのような要求をしてきたときは「寂しい」や「不安」のサインかもしれません。
その時は、また子どもが望むようにしてあげてくださいね。子どもは安心して、また離れていくはずです。
しかし、子どもが安心して離れていったのに、それでも色々と手を出すのが過干渉です。
過干渉は子どもの自立の芽をつぶしてしまう?
過干渉とは過剰干渉のことで、子どもが自分の判断で考えて悩んで行動するところを、親が先回りしすぎることで子どもが自発的に何かをする芽をつぶしてしまうのです。
それでも親が良かれと思ってあれこれと手を出し口を出し続けてしまうと、「過保護にする」とは対照的に、いつまでも親に依存して自立が遅い子どもになってしまいます。
過干渉な親の心の奥に潜むのは、「子どものため」という思い以上に、「親の思い通りに子どもを育てたい」というコントロール願望かもしれません。子どもに対して熱心な人ほど陥りやすく、自分では気づきにくいのです。
子どもの時間割を毎日親が率先して用意する。
子どもの友達を親が選ぶ。
子どもの進路や就職先を親が勝手に決める。
干渉は子育てをしている以上必要なことですが、子どもの自立の芽を摘むようなことになる過干渉には気を付けたいですね。
まとめ
過保護にしてあげることで注意すべきは、物を買うことで満足させるのではなく、親が手をかけ時間をかけてかなえてあげることです。
何もかも親が先回りすることなく、失敗もたくさん経験させて、助けを求めてきたときに手をさっと差し伸べられるような子育てをしたいですね。