小学生の学習周りのお悩みを解決する連載「小学生の学習お悩み相談室」。長年、小学館集英社プロダクションの教育事業に携わり小学生の保護者から学習相談を受けてきた石山絵麻先生が、小学生の学習周りのお悩みを解決していきます!
今回のお悩みは、「習い事やクラブ活動で忙しいため勉強の時間がない!」です。
お子さんが習い事やクラブ活動や部活で忙しく充実した日々を送るのはとても喜ばしいこと。しかし、忙しいあまり勉強がおろそかになってしまうのは問題……。なんとかして、忙しい子どもたちの習い事・クラブ活動・勉強の両立をサポートしてあげたいものです。
今回はどうやったら習い事で忙しい子どもたちに勉強の時間を確保してあげられるのか、先生のアドバイスに加え、実際の保護者の方の体験談も交えながら紹介していきます。
目次
最近の小学生は習い事で忙しい!勉強時間の確保のお悩み。
石山先生によると、習い事と勉強の両立に悩む親御さんのご相談はとても多いそう。
<石山先生>
具体的に紹介すると、次のような相談内容です。
「低学年の頃はスイミングだけだった習い事が、学年が上がるにつれて増えていき、高学年ではほぼ毎日何かしらの習い事に通っています。学校から帰るとおやつもそこそこに習い事に行き夕食前に帰宅、夕食とお風呂の時間を除くと、学校の宿題をこなす30分程度しか机に向かえません。その30分も疲れてしまって集中できていないようで・・・。この状態で学力がつくのか心配です。」
それもそのはず。学研が発表している「小学生白書」の2021年8月調査によれば、「学校以外で行っている習い事はない」と回答したのは24.8%。実に小学生の75%以上が何かしらの習い事をしていることになります。
人気の習い事ランキングを覗いてみても、スイミングから最近台頭してきたプログラミングや探究学習系など、その種類も多岐にわたり、お子さんによってはたくさんの習い事を抱えていることも珍しくないようです。
習い事で忙しいお子さんはぜひ試してみて!勉強時間の確保のしかた
具体的にどのような時間の確保の方法があるのか、石山先生に紹介してもらいました!
全部で3つありますが、先生によれば、この中のどれかひとつ、というよりは、お子さんのスケジュールや性格、体調などを踏まえて組み合わせて行うとよいのだそう。
毎朝30分の朝勉でアイドリングばっちり
朝は睡眠によって体と頭がリセットされているため、学習に最適な時間帯。
夜疲れて勉強ができない!ということであれば朝学習を試してみるといいかもしれません。
<先生コメント>
すぐに学習に取り掛かれるよう、筆記具やノートは前日の夜に準備しておきましょう。最初に音読をすると頭がすっきりします。
宿題や予習・復習など、あまり欲張らず、優先順位をつけて毎日続けられる時間だけにとどめましょう。
「毎日続けて習慣にすること」が大切です。習慣になれば起床時間を少し早めて学習の時間を延ばすこともできますね。
夕方、または夜。その日のうちに消化してすっきり
学校や習い事で疲れてしまうけれど、やはりなんとかしてその日のうちに勉強を済ませてしまいたい、と考えるお子さんも多いようです。
空いた時間をうまく見つけて効率よくできるかどうかが肝と言えます。
<先生コメント>
学校から帰ってきて習い事に出かける時間、夕食後から寝るまでの時間などを活用することになるのですが、どうしても細切れになってしまうので、どの時間帯に何の学習に取り組むのか、計画をたてましょう。
時間の取れる日にはじっくりと考える問題に挑戦してメリハリをつけることも大事です。
週末にたっぷり時間をかけてがっちり!
どうしても時間が取れず、平日は宿題だけ、となってしまう場合は、週末にじっくり進めていきましょう。
<先生コメント>
漢字や計算など、バランスを考えて詰め込みすぎないよう注意が必要です。お友達と遊ぶ時間なども確保しつつ、1か月程度をめどに学習計画を立てるとよいでしょう。
漢字や計算だけでなく、苦手な単元の克服や予習などメリハリをつけ、計画どおりにいかない時は何度でも軌道修正をして無理のないペースを作りましょう。夏休みなどの長期休暇も有効に利用して学力を定着させられると良いですね。
習い事で忙しい中どうしてる?先輩保護者の勉強時間確保アイデア!
先生からいくつか方法をご紹介いただきましたが、ここで、実際に、習い事で忙しいお子さんの勉強時間の確保に悩まれていた保護者のかたが実践していたアイデアをご紹介します!
1.子どもの生活に合わせた学習スケジュールを1週間単位で立て、ペース配分を決定。
習慣化するのに手っ取り早いのは時間割を組むこと。お子さんの様子をみながら、それぞれに合ったスケジュールを組むことができれば、あとは無理なくこなすだけ!1週間単位であれば調整もしやすく、急な予定などで多少遅れがでても取り戻しやすいですね。
2.わからないことは兄や姉に教えてもらう。上の子は自分の復習にもなって◎!
すき間時間の学習を試みようとしても仕事や家事でうまく時間がとれないことも。きょうだいがいる場合はぜひ力を借りましょう。
3.親がつくかどうかは、その日のコンディションに合わせて
普段は自室で集中している高学年のお子さんでも、お子さんのコンディションによってはひとりではなかなかやる気にならないことも。それでも、「毎日続けること」が重要なので、そういうときはリビング学習などで一緒についてみてあげるのもよいですね。
習い事で忙しい子も大丈夫!勉強を習慣づけるなら、通信教育がおすすめ!
習い事で忙しいお子さんがさらに塾に通うというのはなかなか厳しいものもあり、なんとかして家庭で学習時間を確保しようとした場合、断然、通信教育での学習がおすすめ。
通信教育なら、年間通してしっかりとしたカリキュラムが組まれており、それが毎月届くので、それらを自分のペースで消化すればよく、しっかりと基礎力をつけ学習習慣をつけるのにはぴったり。
小学生向け通信教育を提供している「名探偵コナンゼミ」を例にとって、そのおすすめポイントを紹介します。
オリジナルカリキュラムだから、学校の進度を気にせず取り組める。
「名探偵コナンゼミ 通信教育」は小学館のオリジナルカリキュラム。お子さんがお使いの教科書と全く同じ内容ではないため、宿題などと切り離して「自分のための学習」と位置付けやすいのがおすすめです。
忙しいお子さんも大丈夫!1日の学習量が設定しやすい設計。
「名探偵コナンゼミ 通信教育」のワークブックは見開き2ページ(高学年は4ページ)で進んでいくことが多いので、1日の学習量が設定しやすく、細かく計画を立てなくても「1日2ページ」などで毎日の習慣化が定着しやすい教材です。学習した日も書き込めるので学習管理がとっても楽ちん!
答え合わせブックは充実の解説!解説動画もあるので安心。
「名探偵コナンゼミ 通信教育」は、単元の導入から発展まで、解説が充実しているので、じっくり読めばどんどん進められます。また、ワークによっては解説動画も。自宅で教師の授業を受けているような充実感が得られます。
習い事とのバランスを見ながらお子さんにぴったりの勉強ペースを見つけよう!
いかがでしたでしょうか。習い事やクラブ活動が忙しく、学校の授業や宿題だけでも手いっぱい、という場合でも、この先中学生・高校生となっていくことも想像すると、やはり自分で学習できる力をつけ、学力も保てるようにしっかりと対策はしたいもの。お子さんと相談しながら、お子さんのペースで毎日続けられるよう、頑張っていきましょう!
著者プロフィール
- 石山絵麻 先生
- 小学館集英社プロダクション コンテンツ開発室所属。長年、教育事業に関わり、数々の保護者の学習周りのお悩みを解決してきた家庭学習のプロ。