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学習に関するカテゴリです。お子さんが積極的に学習に取り組めるようになるためのコツ、環境づくり、専門家のアドバイスなどを中心にお届けします。

楽しくて勉強になる!集英社「勉タメ」シリーズ『鬼滅の刃 キメツ学園!全集中ドリル』の仕掛け人にインタビュー!

2023年3月の第1弾発売以降、大注目の学習本『鬼滅の刃 キメツ学園!全集中ドリル』シリーズ。

「鬼滅の刃」(作・吾峠呼世晴)とそのスピンオフ作品「キメツ学園!」(作・帆上夏希・吾峠呼世晴)の作品・キャラクターの魅力を最大限に活かした本シリーズは、メインターゲットである小学生はもちろん、本作でしか読めない「キメツ学園!」帆上夏希先生の特別描き下ろし漫画といったファンブック要素もSNSを中心に話題となり、幅広い層に注目されています。

作品の魅力を最大限に活かした学習本という意味で教育業界でも大きな関心を集める『鬼滅の刃 キメツ学園!全集中ドリル』。

今回はこの話題の学習本シリーズを手掛けた中心人物、集英社「最強ジャンプ」の編集長川島直樹さんと「少年ジャンプ」メディアプロデュースチームの田中陽理さんに突撃インタビュー。

【勉強×エンターテインメント】で子どもたちを夢中にさせる同社の「勉タメ」のノウハウを詰め込んだ制作秘話、そして6月16日に発売となる“霞柱”時透無一郎がメインの『鬼滅の刃 キメツ学園!全集中ドリル 霞の呼吸編』について、お話を伺いました。

エンタメは興味の入口。僕らはエンタメのプロとして子どもたちにそれを提供したい。

集英社のジャンプタイトルの中で、小学校中学年~高学年をメインターゲットにしている「最強ジャンプ」。『鬼滅の刃 キメツ学園!全集中ドリル』はもともとは2021年9月号から同誌の記事ページとしてリリースされたもの。

 

マンガやおもちゃ、カードゲームなどを取り上げている「最強ジャンプ」というエンタメ誌にもうひとつ新しい価値を提供するとしたら、小学生の生活の中で大部分を占めている「勉強」だろうと。本来勉強とエンタメは相容れないもののように思えるけれど、僕自身、小学生のころ少年ジャンプの隅から隅までを読んでいる間にいつの間にか漢字博士になったという経験があって。エンターテインメントを消化している間に漢字を覚えたり西洋の歴史や社会情勢に詳しくなったり、それらを自分で調べるようになったり、そういう意味ではエンタメは勉強の入口なんです。両者を分けるではなく融合することで「楽しみながらいつの間にか勉強している」ということを、新しい価値として読者に提供したいと思ったのがスタートです。(川島さん)


集英社「最強ジャンプ」編集長 川島直樹さん

この、勉強×エンターテインメントで提供する集英社のコンテンツ「勉タメ」シリーズの誕生にあたり目を付けたのが、圧倒的に小学生に人気のある「鬼滅の刃」。

小学生へのキャラクターの浸透度が群を抜いている本作の中でも圧倒的なカリスマ性を放つ9人の「柱」を軸に、「柱に関する知識が深められる」「知識を深めていくと柱になれる!」というコンセプトで始まった企画は、記事ページでありながら読者アンケートでも上位に入るほどの人気コンテンツとなった。


「最強ジャンプ」2021年9月号掲載の記事ページと、2023年3月発売の『鬼滅の刃 キメツ学園!全集中ドリル 炎の呼吸編』

誰かから教えられるものじゃなくて、自分で知識を習得していくというところに面白さを感じてくれたんだと思います。「面白い」をきっかけとして、「勉強が楽しい!」「知識を得るのが楽しい!」と感じてもらえる階段の一歩目を作りたいんです。そういう意味では、遊ぶのが好き、マンガが好き、それこそ公園で「水の呼吸!」と言いながら遊び回っているような子にこそ手に取ってほしいですね。(川島さん)

どう読んでもらえるのが「一番楽しい」のか。

書籍化が決まり、2023年3月に第1弾として発売されたのが『鬼滅の刃 キメツ学園!全集中ドリル 炎の呼吸編』。“炎柱”煉獄杏寿郎が、炎に関する知識を、国語・算数・理科・社会・英語などの切り口で幅広く読者へ伝えていく。続く「音の呼吸編」「水の呼吸編」「蟲の呼吸編」でも同様に、「柱に学んで継子になろう」という、「鬼滅の刃」作品の設定を活かしたコンセプトで学習コンテンツをシリーズ展開している。

 

この学習本を制作進行していく中で最も重要だったのは、この100ページ超ものボリュームを、どんな気持ちで読んでもらうのが一番楽しいのか、ということでした。「柱に学んで継子になろう」というコンセプトが決まってからはスムーズで、導入の柱の描き下ろしマンガがあり、各テーマがあり、最後にはこの本で学んだ知識をテストするという流れですが、すべてのページに作品の世界観を取り入れています。例えば最後のテストは「最終選別」と銘打っていて、そのテストの結果によって「癸、壬、~甲、柱」といった、作中で主人公の竈門炭治郎たちが所属する鬼殺隊と同様の階級が振り分けられているので、ワクワクしながら柱を目指して取り組んでほしいですね。(田中さん)


集英社「少年ジャンプ」メディアプロデュースチーム 田中陽理さん


さらに、最終選別の階級別にオリジナルグッズを抽選で読者へプレゼントするというご褒美企画も設けており、全集中ドリルの各編ごとにチャレンジすることができる。小学生の「楽しい」を知り尽くした月刊誌が手掛けているだけあって、子どもの興味を掻き立てることに抜かりない。


「柱賞…柱集結!9色マーカーポーチ‼」各巻10名/「入隊賞…キメツ学園謹製!全集中学習帳学習帳」各巻100名を抽選でプレゼント!

 

ただ、一口に小学生といっても学習能力の幅は広い。その点、全学年の子どもが興味を持てるような学習ページにするにはどのように工夫されているのか。

 

特に算数は1年生から6年生まで能力の差が大きいですよね。でも1年生は解けない、6年生には簡単すぎるというような理由でつまらなくなってしまうのは最も避けたかったので、パズル的な要素を加えたり、キャラクターの世界観で楽しく展開したりすることで、全学年はもちろん大人でも楽しく挑戦できるようにしています。また、「蟲の呼吸編」からは数学の法則が生まれたエピソードのような知識を紹介するページもあります。僕自身、中学時代に数学の先生がしてくれたそういった雑談がとても楽しかった記憶があります。ひらめきセンスを磨く、算数の歴史を紐解く、というところでどんどん算数を好きになってほしいですね。(田中さん)

 

また、子どもの興味の入口として活用という意味では、毎年小学生の子どもたちが苦戦しがちな夏休みの自由研究においても大活躍しそうなこのシリーズ。

 

「面白く」「読みやすく」を意識して作っているのでライトに読めるかもしれませんが、取り上げてる内容はどれもしっかりとしたものです。炎や水、音など、シリーズのどれをとっても自由研究テーマとしてそのまま使えるものも多いと思います。ぜひ活用してみてほしいですね。(川島さん)

 

親子で楽しめるファンブックとしても話題に。
ファンが見たいシーンが詰まった特別描き下ろし漫画にも注目!

発売後の反響で多かったのは、自分が作品のファンで読みたいから買った、という小学生の保護者。ファンブック感覚で読めることに加え、大人でも知らない知識がたくさん載っていて親子で楽しく読めた、という感想も多かったという。

また、意外な反響としては「水の呼吸編」で取り上げた、“水柱” 冨岡義勇の大好物とされている鮭大根を紹介した「最強の鮭大根の作り方」。ファンの間でどうやって作るのかずっと議論されていたテーマを公式本としてはじめて取り上げたことで話題に。

 

本来のターゲットである小学生だけでなく、親子で楽しんでもらえて、ファンの方にも話題にしてもらって、いい本として受け入れられたんだなという気持ちで嬉しかったですね。僕のおすすめは「キメツ学園!」の特別描き下ろし漫画のページ。帆上先生が毎回全体の流れをとらえて表現してくれているので学習ページがより楽しくなるというのももちろんなのですが、ファンが絶対に見たいであろう各編の柱たちと縁の深いキャラクターをたくさん描き下ろしていただけているのが魅力です。
“炎”は煉獄と弟の千寿郎、“音”は宇髄と奥さんの雛鶴・まきを・須磨、“蟲”はしのぶと姉妹のカナエ・カナヲ、“水”は冨岡と鱗滝・錆兎・真菰との絡みを読めて、「鬼滅の刃」のいちファンとして幸せでした。(田中さん)

 


全集中ドリルでしか読めない帆上夏希先生による特別描き下ろしマンガ
「炎の呼吸編」(上)/「水の呼吸編」(下)
©吾峠呼世晴・帆上夏希/集英社

 

シリーズで最も制作陣が苦戦!?
読み応えたっぷりの『鬼滅の刃 キメツ学園! 全集中ドリル 霞の呼吸編』が6月16日に発売!

『鬼滅の刃 キメツ学園!全集中ドリル 霞の呼吸編』が6月16日(無一郎の日)に発売となる。実はこの「霞の呼吸編」の制作にあたってはこんな苦労話も。

 

シリーズで一番苦戦したテーマが「霞」なんです。もともと「最強ジャンプ」でも取り上げる知識を決めるのに苦戦していました。そこで霞単体よりも「霞という概念」を広げていこうという企画で進行することになって。「霞っていったい何だろう」という話から「霞」という言葉を広げていく感じは面白かったですね。シリーズの中で最も多岐にわたるテーマを扱う意欲的な本になったと思います。(川島さん)

「目には見えないダークマターとは!」というページもあります。曖昧なものを楽しく紹介していく本なのかなと。時透くん自身が曖昧な雰囲気の強い人ですよね。曖昧な「霞」を、霞を晴らすように一緒に解明していこう、というようなコンセプトで作っているので、ぜひ最終選別で「柱」を目指して楽しく読んでもらいたいですね。(田中さん)

 

また、今回も注目したいのが帆上先生の特別描き下ろしページ。2023年4月期で人気を博している『テレビアニメ「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編』では“霞柱”時透無一郎とその双子の兄・有一郎との過去が明らかになるが、「霞の呼吸編」の描き下ろしページには「キメツ学園!」でのふたりの日常シーンが描かれている。有一郎のプリンを食べた犯人の謎の“霞を晴らす”という平和な一幕は、アニメを見た後に読んでもらえれば一層楽しめそうだ。

 


2023年6月16日発売『鬼滅の刃 キメツ学園!全集中ドリル 霞の呼吸編』の特別描き下ろしマンガ
©吾峠呼世晴・帆上夏希/集英社

 

 

『鬼滅の刃 キメツ学園! 全集中ドリル 霞の呼吸編』

集英社
2023年6月16日発売
1,100円(税込)
B6判/112ページ
ISBN:978-4-08-790122-1


©吾峠呼世晴・帆上夏希/集英社

こちらの動画もあわせてチェック♪「霞の呼吸編」で学べる
「時透無一郎が教える最強の紙飛行機の折り方!」

今後も大人気の柱が続々登場!

『鬼滅の刃 キメツ学園!全集中ドリル』公式サイトはこちらから!

https://kimetsu.com/comics/drill/


※煉獄杏寿郎の「煉」は「火+東」が正しい表記となります。

 

 

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