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【小学生向け】プログラミング教育を知ろう!学校の現状や、おすすめの教材、いま注目の大会もご紹介

2020年より、小学校でプログラミング教育が必修化されてしばらくたちました。小学生のお子さんがいらっしゃるご家庭でも習い事としてプログラミングスクール通いを検討していたり、すでに通っていたり、プログラミング教育に対する関心はとても高くなったのではないかと思います。

今回は、小学生のプログラミング教育について、学校での目的感と実際に行われていること、また、小学生のうちに触れておきたいおすすめのプログラミング教材や、大注目の小学生向けプログラミングの大会についてご紹介していきたいと思います。

小学校におけるプログラミング教育とは?

小学校で導入されているプログラミング教育がどのようなものかご存じですか?

当初、多くの保護者の方が「実際にプログラミングのコードをかけるようになる」「プログラマーを目指すもの」「ロボットを作る」などのイメージを持っていたのではないでしょうか。

ですが、国が打ち出している小学校段階でおけるプログラミング教育の捉え方は、論理的に物事を解決していく「プログラミング的思考」を育てるというもの。

文部科学省では「プログラミング的思考」を以下のように説明しています。

自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力

(参考)「小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論の取りまとめ)」(文部科学省)
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/074/siryo/__icsFiles/afieldfile/2016/07/07/1373891_5_1_1.pdf

つまり、小学校段階におけるプログラミング教育というものは、実際にプログラミングコードを書くこと自体が目的ではなく、問題解決のための手段として、プログラミング的思考を育てていこうというものです。

小学校に「プログラミング」という教科はない!実際に行われる授業の例

実際に、小学校では、「プログラミング」という教科があるわけではなく、各教科の授業の中に、プログラミング的思考を養う学習が組み込まれています。下記に実例をご紹介します。

・正多角形を作図するのにプログラミングを使ってみる(小5・算数)

5年生で学習する「辺の長さが全て等しく角の大きさが全て等しい」という正多角形の性質を踏まえ、プログラミングを使って正多角形をかくにはどのようにすればいいのかを子どもたちに考えさせるという授業。

・電気を無駄なく使うための工夫を考える(小6・理科)

小6理科で学習する電気の量や働き。日常で使う電気の無駄をなくすことを目的に、センサーを使って効率的に利用するにはどのようなプログラミングをすればいいのかを考えるという授業。

・郵便が届くまでの仕組みを表現する(小3・総合的な学習の時間)

子どもたちが授業や郵便局見学などで学習した「郵便が届くまでの仕組み」をわかりやすく伝えるために、プログラミングを使ってアニメーションを作成するという授業。

(参考)小学校を中心としたプログラミング教育ポータル
https://miraino-manabi.mext.go.jp/

それぞれの授業の学びを作品化するツールとしても、プログラミング教材が用いられているようです。

また、上記で紹介したように各教科の中で学校で配布されているタブレットなどのICTツールを使いながら授業が行われることもありますが、例えば低学年などでは、カードなどのいわゆる「アンプラグド(パソコンなどのICT機器を使用せずに学ぶ)教材」を使ってプログラミング的思考力を育てていく授業もあるようです。

学校以外でも小学生から積極的に取り組むべき?

プログラミングは現代社会において様々な業界で用いられており、今後社会で必要な基礎的な知識・教養となるでしょう。IT業界を目指さない場合でも将来役立つスキルと言えます。

また、高校では2022年度から本格的にプログラミングを学ぶ「情報Ⅰ」の科目が必修化され、2025年度の大学入試から、「情報」が大学入学共通テストや一部大学の入試でも出題される予定です。

しかし、一方で、全国の学校教育における「プログラミング教育実態調査」※1によると、下記のような課題感が明らかになっています。

・プログラミング教育を取り入れた授業は学校によって差がある
・子どもたちのプログラミングへの学習の継続意欲は、保護者の方のITへの関心やスキルに依存しやすい

また、プログラミングは、作品を通じて、自己肯定感などを高めたり、創造力を養うことにもつながります。小学校では先の事例で挙げた通り「学びを作品化する」というかたちで探究を深めていくケースが多いですが、2017年に行われた日本のZ世代に対する調査(12~18歳対象)※2では、自分たちを「創造的である」ととらえているのはわずか8%。これは世界と比較して著しく低い結果となりました。

将来的に必要になるスキルを身につけるため、また、創造性に対する自己肯定感を高めるためにも、小学生のうちからプログラミング教材に積極的に慣れ親しんでおくことは大切なことと言えます。

※1 みんなのコード、全国の学校教育における「プログラミング教育実態調査」を公開 ? 小・中学校教員2,400名、子ども・保護者3,000組を対象に意識調査を実施 ?
https://code.or.jp/news/10370/

※2 アドビ、日本のZ世代に関する意識調査結果を発表
https://www.adobe.com/jp/news-room/news/201706/20170629-japan-gen-z.html

小学生におすすめの教材は?

それでは、小学生におすすめのプログラミング教材を紹介していきたいと思います。今回紹介するのは学校やプログラミングスクールでも広く取り入れられている、プログラミングがはじめてという小学生でも興味をもって取り組みやすい下記のプログラミング教材です。

  • Scratch(スクラッチ)
  • アーテックロボ
  • KOOV(クーブ)
  • SPIKE™プライム

どれも教育現場で導入されているプログラミング教材で、Scratch(スクラッチ)はテキストではなく視覚的なオブジェクトを操作することでプログラミングができる子ども向けのビジュアル型プログラミング言語、アーテックロボ、KOOV(クーブ)、SPIKE™プライムは自分で組み立てたロボットをプログラミングして動かす教材です。それぞれ順番に見ていきましょう。

Scratch(スクラッチ)

マサチューセッツ工科大学(MIT) のメディアラボで開発された子ども向けのビジュアルプログラミング言語で、学校の授業で使っている、というお子さんも多いのでは。広く普及している理由ともいえる特長は下記です。

  • インターネットに接続できるパソコンなどがあれば、WEBブラウザからScratchサイトへアクセスし無料で手軽に始められる。
  • 視覚的な命令ブロックなどを組み立てることでプログラムを作り、すぐに実行できるので試行錯誤がしやすく初心者でもどんどん挑戦できる。
  • 直感的で子どもでもすぐに使える上に、座標、ループ、条件分岐、変数、リスト、演算などプログラミングの基礎を学べるため、高度なプログラミングも可能。
  • オープンソースなので世界中の作品を閲覧することも可能。数ある作品のコードから学ぶこともできる。

https://scratch.mit.edu/

アーテックロボ

老舗の教材メーカーである株式会社アーテックが開発したアーテックロボは、全国の小学校や中学校での実績も多数。ブロック自体は縦・横・斜めの全方向から組むことができるので、どんな形でも比較的容易に組むことができます。

プログラミングソフトはScratchベースで、ドラッグ・アンド・ドロップで直感的に操作でき、簡単にプログラムが組めます。センサーやモーター、ブザーなどの単品パーツの種類も豊富なため、アイデア次第で作れるロボットの種類も広がります。

https://www.artec-kk.co.jp/artecrobo/ja/

KOOV(クーブ)

ソニーグループの教育事業会社であるソニー・グローバルエデュケーションが開発したプログラミング学習サービス。7色7種類のカラフルなパーツで形を作り、タブレットなどからアプリで直観的にプログラミングしてロボットを動かすことができます。

また、お手本となる作例をまねながら、すぐに組み立てられる「ロボット・レシピ」や、ミッションをクリアしながら楽しくプログラミングが学べる「学習コース」、自分で作ったロボットを公開できる「自由制作」など、アプリ内のコンテンツが充実しているのも小学生に嬉しいポイント。

https://www.koov.io/

 

SPIKE™プライム

最後は、ロボットプログラミング界でも世界中で広く認知されているレゴ?。そのレゴ?が小学校高学年生から中学生、高校生のためのSTEAM(Science,Technology,Engineering,Art,Mechanism)教材として開発したのがSPIKE™プライムです。

教育用して開発されたのがSPIKE™プライム。子どもたちにおなじみの豊富なブロックパーツを組み立て、ビジュアルプログラミングができるScratch、または人気の高いテキストプログラミング言語Python(パイソン)等でプログラミングを組み、動かすことができます。

カリキュラムの中には、義手をつくったり、デスク周りの便利なアイテムの工学デザインを考えるなど、社会的な問題解決のアプローチなども学んでいくことができるようになっています。

https://education.lego.com/ja-jp/products/-spike-/45678

学ぶならぜひ目指したい!小学生のためのプログラミング大会も!

せっかく小学生からプログラミングを始めるなら、学びの成果を試すためにも、プログラミングの大会などに参加してみるのも、ひとつの手。そこでおすすめなのが、プログラミングの競技大会である、「全国小学生プログラミング大会 ゼロワングランドスラム」です。

2021年から2022年にかけて開催された第1回大会では、全国から約1,500名の小学生プログラマーが参加し、熱い戦いが繰り広げられました。そして2023年、第2回大会が開催決定。2023年6月1日より、公式サイトでエントリー受付が開始しています。

2023年7月15日(土)から実施のWEB予選から始まる今大会では、この記事でも紹介した「Scratch(スクラッチ)」を用いたさまざまな競技、また2回戦以降には、「アーテックロボ」「KOOV(クーブ)」「SPIKE™プライム」を採用したロボット競技など、さまざまな競技を通して、日本一の小学生プログラマーを決定します。日ごろからプログラミングを学習している子どもたちが、大舞台で活躍し、プログラミングを通して楽しさや仲間と出会える、全国規模の大会となっています。

大会概要は以下の通り。公式サイトもぜひチェックしてみてください。

小学生プログラミング大会「ゼロワングランドスラム」

【日程・会場】

●WEB予選
2023年7月15日(土)~8月20日(日)

●1回戦
2023年9月9日(土)、10日(日)

●2回戦
東日本ブロック:2023年10月15日(日)@イオンレイクタウンkaze(埼玉県越谷市)
西日本ブロック:2023年10月29日(日)@イオンモール京都桂川(京都府京都市)

●決勝戦
2023年11月26日(日)@池袋・サンシャインシティ アルパB1 噴水広場(東京都豊島区)

【参加費】無料
【主催】一般社団法人ジュニアプログラミング推進機構

ゼロワングランドスラム 公式サイト
https://01-grandslam.jp/


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