「【入学前に身につけたい!】年長さんの入学準備シリーズ」では、小学生向け通信教育を提供している「名探偵コナンゼミ」が、小学校入学前までに身につけておくとよい力を伸ばす方法について、入学準備を視野に入れた幼児さんに向けて紹介していきます。
今回は夏休み特別編!夏休み、言葉遊びで幼児さんの言葉の力を育てよう!というお話です。
子どもたちが楽しみにしている夏休みがもうすぐ始まりますね。小学生だけでなく、幼児さんたちも帰省や旅行の予定にわくわくしているのでは。
そんなイベントの移動時間や夜の団らんタイムなどを利用して、お子さんと「言葉遊び」楽しみませんか?日頃は時間に追われ忙しいおうちのかたも、お子さんとじっくり遊べるチャンスです。
今回は、特に幼児のお子さんに向けて、言葉遊びのメリットや、幼児にピッタリな言葉遊びをご紹介していきます。ぜひご一読ください!
目次
【幼児向け】家族で行う言葉遊びのメリット!
言葉を使い始めた幼児にとって言葉遊びの良いところは次の3点です。
- 掛け合いの会話を通してコミュニケーション能力が育つ
- ひらがなカードなどを使えば文字の認識力が高まる
- 遊びながら語彙を増やすことで自分の気持ちをぴったりな言葉で表現できるようになる
「言葉の力を伸ばす!」なんていうと、発音などのしっかりしたトレーニングや、発達目安に合わせたドリルに取り組む、教室に通う、などなどわりと堅苦しいイメージもありますが、おうちでできる言葉遊びでも楽しみながら取り組める上に、こんなにお得なことがあるんです!
具体的に言葉遊びの方法を紹介していきます。
大人もつい夢中に?幼児さんと親子で楽しめる言葉&文字遊び3選!
言葉遊び①<逆さ言葉ゲーム>
簡単な単語を逆さに言って正解を言い当てる遊びです。
「『うみ』を逆さまにいったらなーんだ?」
「うーみ、うーみ、逆さまは『みう!』だね!」
こんなふうに、ふだんよく使う単語を逆さまから言ってみて、いつもとは全く違う音の響きを楽しみましょう。
ゲームに慣れたら、
「『かいす』を逆さまに言ったら?」
「『まうまし』を逆さに言ってみよう!」
とさかさまにすると馴染みのある言葉になるように出題してみましょう。意味のない言葉が、逆から読むことで「ああ、これだ!」とよく知っている言葉に変身するおもしろさは格別です。
夏に関する言葉など、テーマを絞って出題するのも楽しいでしょう。
ポイントは2文字→3文字→4文字と、少しずつレベルを上げていくことです。聞きなれない言葉を注意深く聞くこと、何度も繰り返し口に出しながら考えることで集中力が養われます。
おうちのかたが出題者となってリードする形で始めますが、慣れてきて「自分も出題者になりたい」という気持ちになったら、ぜひお子さんに交代してあげてください。立場が変わって問題を考えることで自信がついてゲームをもっと楽しめるようになります。
言葉遊び②<アナグラム>
「逆さ言葉ゲーム」の応用バージョンで、単語をばらばらにして並び替え、元の単語を当てっこするゲームです。音の並び方に規則性がないので、集中力を高めるだけでなく色々な角度から考える訓練になります。
「はびな→はなび」
「ぽんたぽ→たんぽぽ」
など3文字以上の単語で遊びますが、濁音や半濁音が入った単語のほうが答えが分かりやすいので、最初は意識して出題してあげると楽しめます。
長い単語の場合は「いっちどさん→さんどいっち」のようにばらさない部分も作っておくとヒントになりますね。ちょっとした暗号のように感じて面白がるお子さんも多いので、家族の合言葉として取り入れるのもいいと思います。
「逆さ言葉ゲーム」や「アナグラム」でなかなか答えにたどり着けない時には、一文字ずつカードに書いて並べてみると分かりやすいかもしれません。目で見て確認できると自信をもって答えられ、楽しさが増します。
言葉遊び③<回文>
上から読んでも下から読んでも同じになる言葉を探したり、文を作ったりする遊びです。文ではありませんが「トマト」「しんぶんし(新聞紙)」などは上から読んでも下から読んでも同じ単語です。
回文としては「たけやぶやけた(竹藪焼けた)」「だんすがすんだ(ダンスが済んだ)」などがよく知られていますね。回文は言葉遊び上級者向けですが、普段は意識しない「逆からの読み」を強く意識することで、応用的な思考力や判断力が身についていきます。
最初はすでに知られている回文の答えを当てるゲームから始めましょう。5文字程度の「うたうたう(歌歌う)」「いろしろい(色白い)」など、簡単なのものから始めることをお勧めします。紙に全部ひらがなで書いて、逆から読んでみるとこの遊びの感覚がつかめると思います。上下(または左右)どちらから読んでも同じ文だと気付いたときに、面白さだけでなく不思議さも感じられると、言葉の世界で遊ぶ楽しさを味わっていただけると思います。子ども向けの回文ソングなどもありますので出題の参考にするとよいでしょう。
イベントの多い夏休みにピッタリ!<思い出カルタづくり>に挑戦!
夏休みに心に残ったことをカルタにしてみませんか。カルタづくりは、ひらがなの正しい形をしっかりと認識する練習にもなります。楽しいことがたくさんあった夏休み、夏の風物をちりばめたカルタはお子さんの宝物になりそうですね。
「カルタだから50枚作らなくては!」と考えるとプレッシャーになって楽しさが半減してしまいます。作れるだけのカードで構いません。
夏に食べたもの(アイスクリーム、スイカ、トウモロコシ、枝豆)、夏の花(朝顔、ヒマワリ、ハイビスカス)、夏に見た虫(セミ、カナブン、アゲハチョウ、バッタ、カブトムシ、クワガタムシ)、行ったところで見たもの(浮き輪、カニ、貝殻、虹、花火、お祭り、新幹線)など、まずは思い出したものをメモに書き出したらどの文字で作るかを相談して決め、お子さんに絵を描いてもらいましょう。
お子さんの描きやすいサイズにカットした画用紙を用意して、取り札づくりのスタートです。作りたいけれど絵がうまく描けない、などと悩んでいるようなら大人が助けてあげましょう。絵に苦手意識を持っているお子さんには、大人が下絵を担当、お子さんは塗り絵感覚で参加してもOK。協力し合って作ると楽しさが倍増します。
読み札にはひらがな一文字でも構いません。一文字にしておくと、ひらがなカードとして単語づくりなどの遊びにも活用できます。
「すいかは つめたくて おいしいよ。」
「はなび、きれいだった」
など、文が書けるお子さんは読み札係としてがんばって書いてもらいましょう。
言葉遊びにも使えるカルタの出来上がりですね。
楽しかった夏休みを何度も思い出そう!
今回は「言葉・文字」に焦点を当てて夏休みにお薦めの遊びをご紹介しました。言葉遊びでは「夏休み」に答えの範囲を限定して出題するのも楽しいです。
「海に行ったときに見たものだよ。」「旅行で食べたものだよ。」などというくくりがあると、ヒントになりますし、楽しかったできごとを思い出してまた嬉しい気持ちにもなりますね。
楽しかった体験を思い出すことは記憶の定着につながり、「また行きたい」「また遊びたい」という意欲が生まれます。小学生になると「夏休みの思い出」などのテーマで作文を書く宿題が出ることがあります。しっかりと思い出す練習をしておくと、臨場感のある生き生きとした作文を書くことができますよ。
また、おうちの方としても、幼児期にお子さんの体験につながる遊びをすることは、とてもよい成長の思い出になるのではないでしょうか。
今回ご紹介した言葉遊びは正解する時の達成感がとても高いですし、カルタづくりは根気を必要とする作業です。お子さんががんばって考えた答えや時間をかけて描いた絵は、大げさなくらいにほめてあげるとモチベーションがぐんと上がります。言葉遊びと振り返りで夏休みを2倍楽しんでくださいね。
それではお体にお気をつけて、素敵な夏休みをお過ごしください!