「【入学前に身につけたい!】年長さんの入学準備シリーズ」では、小学生向け通信教育を提供している「名探偵コナンゼミ」が、小学校入学前までに身につけておくとよい力と、それを伸ばす方法について紹介していきます。
今回紹介するのは子どもの「聞く力」。どうして「聞く力」が必要なのか、どうすれば子どもの「聞く力」が育つのかを紹介するほか、記事の最後では子どもの「聞く力」を育てるワークをPDFにてご提供しています。ぜひご活用ください。
目次
入学準備の必須ステップ!どうして「聞く力」が大切?
小さい子どものうちは、他者を意識することができず、行動の多くが自分中心です。
ずっと自分の好きな遊びをしたり、自分のことばかりを話していたり、人の話を聞けないということも多いのではないでしょうか。
ですが、学校生活を送るうえで「聞く力」は欠かせない力。その理由を、生活面と学習面に分けて挙げていきます。
生活面
先生の話が聞けないと日々の連絡事項に抜けが生じたり、また、お友だちの話が聞けずに上手くコミュニケーションが取れないと、それが原因で思わぬトラブルが生まれたりすることもあるかもしれません。
逆に、しっかり話を聞くことができるようになれば、相手の話したい大事なポイントがわかり伝達はスムーズになり、話し手の気持ちの変化に気づくことができるのでお友だちとのトラブルも回避できるでしょう。
また、周りの人の話を理解することで次に自分がどうしたらいいかを考えるきっかけにもなり、積極的な行動に繋がると言えます。
学習面
入学前の子どもは「話す」「書く」など、アウトプットのもとになる言葉の量が圧倒的に少ないもの。
「読む」ことにもまだまだ不慣れな彼らにとって「聞く」ことは学びの全てです。小学一年生は生涯続く学習のはじまり。そのスタートがうまく切れるかどうかは話がしっかり聞けるかどうかにかかっていると言えます。
授業中にしっかりと話を聞くことができれば、理解力はもちろん、集中力も上がり、小学校の勉強にも不安なく取り組むことができるでしょう。
子どもの「聞く力」はどうやって身につける?
それでは、どうすれば子どもの「聞く力」を鍛えることができるのか、具体的な方法をご紹介していきます。
絵本の読み聞かせ
子どもにとって、おうちの人に絵本を読んでもらう時間は至福の時。ゆったりと落ち着いた気持ちで絵本の世界に集中できます。
気に入った絵本を何度も読んでもらうことでその絵本の楽しさを知り、ストーリーを覚え、言葉の引き出しが増えていくと同時に想像力が育ち、感情豊かな子どもに育っていきます。
それには何より「同じ本を何度も繰り返し読んであげる」ことがポイント。
1回2回では楽しさを味わうところまでいかない場合が多く、感動も薄いままで終わってしまうことも。「楽しい!」は「聞きたい!」につながっているので、是非繰り返し読んであげてください。
「これ読んで」とお子さんのリクエストがあればその本を中心に、リクエストがない場合は、ちょっとハードですが、一日に数冊の絵本を1週間、次の週は食いつきの悪かった本を何冊か入れ替えてみましょう。これを続けることでお子さんのお気に入りの絵本が絞れるので「聞きたい!」という気持ちを育てる絵本に出会うことができるはずです。
具体的な表現を使って子どもに話す
「すごいね」「面白いね」などの言葉は日常生活でよく使います。もちろん、同じ場面を共有しているお子さんには、おうちのかたが何に対して「すごい」と言っているのかが分かっているのですが、簡単なひと言で終わらせず、「何が、どうすごいのか」「どんなところが面白かったのか」を話してあげてください。
例)
「すごく大きな犬がいたね。お母さんこんなに大きな犬は初めて見たよ。◎◎ちゃんよりずっと大きかったね」
「公園の滑り台って階段を上っててっぺんに座ると、ちょっとドキドキするよね。シャーッと滑ると面白くてまた滑りたくなるね」
感想や経験を言葉に置き換えることで、お子さんは耳から新しい言葉を身につけることができます。簡単なようでなかなか難しい事ですが、大人の「言葉のブラッシュアップ」だと思ってお子さんの語彙を増やす場面を作ってあげてください。
伝言ゲーム
誰かに何かを伝えてもらう伝言ゲームも効果的です。
お子さんは内緒話も好きなので、小さな声で覚えてほしいことを伝えましょう。ポイントは内容のポイントを増やしていくこと。
最初は「麦茶を出して」次に「冷蔵庫の中から麦茶を出して。」それを「冷蔵庫の中から麦茶を出して、コップに注いで。」「冷蔵庫の中から麦茶を出して赤いコップに注いで。」と内容を増やしてきます。すると、集中力が高まり、しっかりと話を聞くことができるようになります。
慣れるまでは、伝言を受ける人にあらかじめ内容をこっそり伝えておくと、お子さんは聞き返されるストレスがなくなります。慣れてきたら根回しをやめ、相手が聞き取りやすい話し方を意識させていきましょう。
うまく伝えられたら大いにほめてあげることも忘れずに!
クイズ遊び
相手が出すヒントに合うものを答えるゲーム。楽しみながら、よく聞く力、聞いた情報を逃さずに意識する力を養うことができます。
クイズのヒントは3つ程度用意すると良いでしょう。一度に出し切らず、「ヒント1は、丸い食べ物です。」などと一つずつ出していき、そのヒントに一致するものを沢山イメージできるようにします。次のヒントが追加されると、徐々に答えが絞られていくことが実感でき、相手の話をよく聞く大切さに気づくことにもつながります。
ヒントの声を小さくすると、聞くことにより集中できますし、トーンを変えてみるとゲームらしさが出て楽しいですよ。
【いますぐダウンロードしてやってみよう!】子どもの聞く力を育てるワーク
小学生向け通信教育を提供している名探偵コナンゼミ。入学前に必要な力を備えておきたい!という子どもたちとおうちの方向けに、今回は上記の中から、「クイズあそび」のワークを用意しました!
どういう点に注目して取り組んだらいいか、おうちの方向けのアドバイスも掲載しています。
ぜひダウンロードして、お子さんと楽しんで取り組んでください。
入学前にしっかりと子どもの聞く力を育てよう
いかがでしたでしょうか?
聞く力と学力は直結しています。おうちの人が話しているとき、目はテレビやおもちゃにくぎ付け…は良くありません。話している人に意識を向けるように、話している人を見ることと、人が話しているときは黙って聞くことを習慣づけてあげましょう。
そして、ここに挙げた「聞く力」をつける方法は、楽しく進めることが大事です。「やらされている」とお子さんが感じないように、少しずつ自然に生活の中に取り入れて「聞く力」をトレーニングしてみてください!
©青山剛昌/小学館 ©青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996 ©名探偵コナンゼミLLP
著者プロフィール
- 名探偵コナンゼミ本部
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