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子どもの空間認知力を伸ばそう!入学前のトレーニング

小学生向け学習教材「小学館の通信教育 名探偵コナンゼミ」がお届けする入学準備コンテンツ。今回のテーマは子どもの空間認知力です。

空間認知力が高いとどのようなことに生かせるのか、日々の子育ての中で子どもの空間認知を鍛える方法にはどのようなものがあるのかなどを紹介していきます。

空間認知力ってどんな力?

「空間認知力」という言葉、ときどき耳にしますね。「空間認知力」とはいったいどんな力なのでしょう。

「空間認知力」とは、一般的には頭の中で物の形や位置をイメージしたり距離や大きさなどを正確に認識したりする能力のことで、もともとは自然界で危険を回避するために発達した力だと言われています。

現代の日常生活の中では、地図を見て自分がどこにいるのか、目的地まではどのような道のりで向かえばよいのかが分かったり、サッカーやバスケットボールなどの球技で相手やボールの位置を計算しながらうまくゴールを決めたりする力にもなります。そしてこの力が目覚ましく発達していくのが幼児期だと言われています。

これからの長い生涯にわたって必要とされる空間認知力、入学前のこの時期に伸ばしてあげたいですね。

空間認知力は何に役立つ?

「空間認知力」が高いとは「イメージする力」が強いということで、理解力が高かったり、臨機応変な行動ができたりする子は、空間認知力が高い傾向にもあると言われています。この力が高いと上にあげた危険回避以外にも、以下のようなことにも役立つと言われています。

絵が上手になる

立体物を紙の上にうまく表現することができるので、立体感のある絵が描けます。人に説明をするときにも言葉だけでなく絵や図をかいてわかりやすく説明することも得意になります。

スポーツが得意になる

動いているボールが飛んでいく方向や速度が把握できるので、例えば、野球やサッカーのような球技で飛んでくるボールの着地点を予測するのも上達します。

図形問題が得意になる

大きさや奥行きなど「ものの形」が感覚的にわかるので、頭の中で立体図形を描いて考えることができます。頭の中の平面図形や立体図形は、向きや視点を変えて見ることも自由自在にできるので、空間認知力が高い子どもは、図形問題を含む算数や数学、さらに理系の科目を得意とする子が多いと言われています。

子どもの空間認知力を高めるポイントは?

空間認知力を高めるには、次のようなポイントがあります。

図形を理解しよう

空間認知力の発達は図形の理解とも関係していると言われています。丸や三角や四角だけでなく、長方形やひし形、おうぎ形から楕円形、星やハートの形も知っておくとよいでしょう。
形を実感するためには、「型はめパズル」のようなおもちゃで遊ぶのも効果的ですし、日常生活の中でも、お風呂タイムなどに「丸い(三角の、四角い)ものをいくつ言えるかな?」などと聞いて答えを出し合い、形のイメージを身近にあるものと結びつける機会を増やすのがよいでしょう。

会話の中でも空間を意識しよう

日常の中で空間を意識させることも大切です。

4×5程度の大きなます目を書いてシールをひとつずつ貼り、「上から2段目、右から3列目にあるのは何?」のようなクイズにして、ゲーム感覚で上下左右の感覚を身につけることもできます。動物のシールにしたり、食べ物のシールにしたりして変化をつけて楽しんでくださいね。

また、家の中の会話でも「あれ、取って!」ではなく「上から2段目の引き出しの中にある青いノートを取って」などと具体的に示すよう意識してみましょう。

遠近感や方角を意識しよう

遠近感や方角を身につけることも大切です。

お散歩などの際には「右の方から可愛い犬が来るよ。」「川の向こう岸には自転車に乗った人が多いね。」などと、目に見える状況を言葉にしてあげてください。

耳から入る情報と空間上に見えている情報を結びつけて考える練習は、瞬時に状況を把握して判断したり、その先を予測したりする力を養うことにもつながりますよ。

すぐできる!空間認知力を伸ばす遊び

日常の中で空間を意識させるのが大切だと先に紹介しましたが、それを遊びとして行えると子どもも楽しく取り組めるのでおすすめです。ここでは、2歳から小学生まで楽しめる、空間認知力を鍛える遊びをご紹介します。

折り紙

正方形の紙を折って、畳んだり折り曲げたりしていくうちに、立体物を作り出すことができます。少ない工程で出来上がるものから、自分でデザインして複雑な折り方を繰り返して完成させるものまで、年齢や技術に合わせて楽しめる遊びです。

正方形ではない紙から作り出す作品や2枚以上の紙を折って組み合わせる作品などもあり、空間認識力を鍛えるには絶好のトレーニングです。

積み木・ブロック

いろいろな形のものを並べて積み上げたり組み合わせたりして遊びますね。四角をいくつか並べて積み上げただけの作品でも、視点を変えると大きさや奥行きが全く違う形に見えて空間認知力を刺激します。

ボール遊び

最初は柔らかい素材で、大き目のサイズのものを使ってキャッチボールを楽しんだり、飛んできたボールを蹴り返したりする遊びがおすすめです。

自分とボールの距離や位置関係を把握するトレーニングになりますよ。慣れてきたらボールを少しずつサイズダウンしていきましょう。

鬼ごっこ

鬼と自分、または鬼である自分と逃げる人の位置やスピードや方向を常に把握しつつ、最も効率の良いルートを考えて逃げたり追いかけたりする遊びです。タッチするときには、互いのスピードと手の長さまでも考えなくてはならず、空間認知力を育てるためにとても効果的です。

ここにあげた遊び以外にも、パズルやアスレチック、知育玩具など、空間認知力を育てる遊びはたくさんあります。お家の中や外、いろいろな場面で取り組めますのでお子さんの興味や関心にあわせて、取り入れてみてはいかがでしょうか。無理のない範囲でお子さんたちにいろいろな経験をさせてあげてくださいね。

©青山剛昌/小学館 ©青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996 ©名探偵コナンゼミLLP

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