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入学前の数の教え方は?生活の中で楽しく身につける方法!

幼児の保護者の方の中には、小学校への入学に向けて、学習の準備をどのくらいやっておけばいいのか、また、その教え方についてを不安に感じる方もいらっしゃることと思います。

中でも、ひらがなの読み書きの教え方以上に、算数領域の教え方についてお悩みの方が多いようです。

今回は入学までに取り組みたい「数の順番・数量・数字」のおけいこをご紹介。これらを生活の中で身につけていけるような、おうちでの数の教え方、トレーニングについて、小学生向け家庭学習教材を提供している【小学館の通信教育 コナンゼミ】がご紹介していきます。

 

順番を覚えよう!トランプ遊びを活用する方法も◎

お風呂で浴槽につかり、「1、2、3、4・・・・」と大きな声で数えているお子さんの姿はかわいいもの。

1から順番に10まで数えることができるようになると、親子ともにうれしく誇らしいですよね。

これは数の並びの順番を覚える学習で、「数唱」と言います。1から10までスムーズに唱えられるようになったら、20まで数えることにも挑戦してみましょう。小学校に入るまでに20までの数の並びがしっかり分かっていると安心ですね。

お子さんによってはどんどんスピードアップして、早口言葉のように10まで数えてしまうこともありますね。

「うちの子、唱えるのは勢いに乗ってすらすら出るけれど、本当に正しい順番が分かっているのかしら」などと教え方に不安を感じる場合は、トランプを使った「7並べ」がおすすめ。(※年齢のめやす/4歳・5歳・6歳)

絵札は使わず、1から10までのカード40枚で遊んでみましょう。途中で「7より1つ大きいのは8だね。7より1つ小さいのは6だね。」などと声をかけてあげると数の理解の助けになります。

数量を理解しよう!おすすめの遊びは……

お皿の上にクッキーが5枚あるとします。「クッキーは何枚あるかな?」とたずねたら、お子さんは「いち、に、さん、し(よん)、ご」と数えることができるでしょうか。一枚ずつ指さしをしながらで構いません。

それができると、「数唱」と「数量」を1対1対応、つまり、結びつけることができるということになります。

何度も繰り返すうちに「いち、に、さん、し(よん)、ご。全部で5個あるよ。」と言えるようになり、さらに「最後に言った数が全部の数だ」と分かるようになります。

数唱と数量を結びつけるトレーニングにはすごろく遊びが最適。(※年齢のめやす/3歳・4歳・5歳・6歳。すごろくによって難易度に差があるので、それぞれの遊び方に記載されている対象年齢を参考にしてください)


その理由としては下記が挙げられます。

  • さいころの目は1から6までが小さな●で表されているので、いくつなのかがひと目で分かりやすい。
  • 自分のコマを進めるときに「いち、に・・・」と声を出して数を唱えるチャンスがある。
  • 「1回休み」「ふり出しに戻る」「5マス進む」などの指示により勝敗が最後までわからないため、年齢にかかわらず勝つチャンスがあり、勝つことで「もう1回やりたいな」という気持ちになり、繰り返し行うことができる。
  • 「2マス進む」「3マス戻る」など、数字の入った指示が多いので、楽しみながら数を意識できる(さらに、ひらがなで書かれた指示なら、読むトレーニングにもなる)。

いかがでしょうか。ぜひ、すごろくを数唱と数量を結びつける練習に活用してみてください。

<1対1対応>の教え方に困ったら、○に置き換えて考えよう!

数量を教えるときによく見られるのが、小さなアリ3匹と大きな象2頭のイラストを見せて「どちらが多い?」と聞くと戸惑ってしまう、というケース。この場合は、大きさに惑わされてしまっています。

また、ケーキ3個とお皿4枚のイラストを見せて「どちらが余るかな?」と聞かれて戸惑うお子さんは、種類の異なるものを比べることに慣れていないのだと思います。

そんなときには、○を描いて比べてみましょう。(※年齢のめやす/3歳・4歳)

アリの数だけ、ゾウの数だけ○を描き一つずつ消していくと、アリの○が一つ残るのでアリのほうが多いことが分かります。ケーキの数だけ描いた○とお皿の数だけ描いた○を線で一つずつ結んでいくと、お皿の○がひとつ余ることが分かりますね。

具体物であるアリやケーキを、抽象的で均一な大きさの○に置き換えて考える練習を何度か繰り返すことで、1対1対応をしっかりマスターすることができるでしょう。

数字の働きについて知ろう! 教え方のコツは?

私たちの生活の中には「1・2・3・・・・・」などの数字があふれ、暮らしを便利にしています。数字が表すものは、時刻や順序、数量などさまざまです。

それらをお子さんに理解してもらうにはどうしたらよいのでしょうか。

ここでは、数字の働きの教え方について、小さなお子さんにとって身近な「数量」を例にとって紹介していきます。

例えば、「2」という数字を見て、それが「に」と読むアラビア数字という文字で、「リンゴ2個」と言われたときの「2」が「リンゴの量(数量)」であることは大人にとっては当然のことですが、数字が何のためにあるのかを知らないお子さんにとっては不思議でたまらないはずです。

「2個のりんご」「7匹の犬」という表現があったとき、2個のりんごも7匹の犬も数字で表すと1文字で済んでしまうのに、どうして量が違うということになるの?といった疑問を持つお子さんもいます。このように、数字が数量を表しているということを理解できていない場合は、以下のような教え方を試してみましょう。


数字と数量を一致させるための簡単なトレーニング

  1. お皿にクッキーを5枚置き、「1」から「5」までの数字が書かれたカードを用意します
  2. カードを1枚お子さんに見せて「この数字の分だけクッキーをくださいな。」とお願いしてみましょう。
  3. 「2」のカードを見せて見事に2枚のクッキーを手渡しすることができたら、数字が数量を示していることを理解しているということです。

※各年齢の個数のめやす

2歳…1個でもできたらすごい!
3歳…3個までできればOK
4歳…5個までがんばってみよう
5歳…10個までチャレンジ!


正解できたら、例えば、クッキーを「いち、に」と数え「クッキー2個と数字の2、同じだね!」と大袈裟にほめてあげましょう。いろいろな数字で繰り返し練習し、最終的にクッキーとカードを増やして10までクリアできるとよいでしょう。「数の概念」がしっかり身についていきます。

入学前のお子さんたちにとって数の理解にはたくさんの段階があり、積み木を積み上げるように少しずつ理解を進めていくことが必要です。

算数の入り口に立つ前に、楽しい気持ちで数の概念を身につけてもらいたいですね。

いかがでしたでしょうか。

数に関するおけいこについて、教え方に悩まれる保護者の方は多いようですが、今回紹介した「順番・数量・数字」を意識しながら、ぜひ生活の中で数に親んでみてください。

 

©青山剛昌/小学館 ©青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996 ©名探偵コナンゼミLLP

著者プロフィール

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