小学校入学が視野に入ってくる年長さんのいるご家庭では、小学校入学の期待や不安が募ってくるころ。
春が近づきランドセルや備品をそろえ、入学準備は万端!という段階でも、ひらがなの理解が完全ではなく、ドリルや練習プリントを慌てて購入したり、入学直前でも間に合うひらがなの練習法を調べたりしている方も多いようです。しっかりと対策をしておきたいですね。
今回は、ひらがなを読み、そしてしっかり書くところまで、ひらがな練習のコツをご紹介。練習に取り組む際に参考にしてみてください。
目次
ひらがな練習<読み>:自分の名前から簡単な文章まで
文字としてひらがながだいたい読めるようになったら、言葉としての単語が読めるように練習をしてみましょう。おすすめのひらがな練習方法をご紹介します。
即席・手作りで簡単!よく使うひらがなで単語づくり
「い・か・き・さ・し」などの、使用頻度の高いひらがなだけで単語を作るゲームです。
<やりかた>
①上記のひらがなだけを書いたカードを作り、その中から3枚選びます。
②その3枚で2文字の単語を作ってみます。
例)「い・か・し」を選んだなら、「いし」「かい」「しか」などができます。
ふたつの文字が組み合わさって意味を持った単語ができることに気が付くと、楽しくなっていろいろな文字で試してみたくなるでしょう。3枚のカードで充分遊んだら、新しく1字ずつ加えていって3文字の単語にも挑戦してみてください。濁点の付いた文字(濁音)や「ゃ・ゅ・ょ」などの小さく書く字(拗音)などを入れても楽しめますよ。
名前を読んでみよう
名前を書いた紙を読む練習方法です。ひらがなが完璧に読めなくても、自分の名前や身近な人の名前ならパターンとして覚えることができます。
<やりかた>
①ひらがなで名前を書いた紙をお部屋の中に何か所か貼っておきましょう。
②前を通るたびに「これは○○○○(フルネーム)って読むのよ。○○ちゃんのお名前だね。」と繰り返し声をかけましょう。
名前が読めるようになったらひらがなのお手紙を読んでみよう
お名前を覚え、ひらがなを読む力をアップさせるには、おうちのかたからのお手紙を読む練習がおすすめ。
<やりかた>
①1行程度の手紙をひらがなで書く
例)「○○○○(フルネーム)ちゃんへ こうえんで あそんで たのしかったね。 おかあさんより」
この程度の1行のお手紙で構いません。
②最初はおうちの方が読んであげる
③お子さんにも読んでもらう
お子さんにとって自分のために書いてもらったお手紙をもらうことはとてもうれしい事です。毎日行うのがベストですが、2日に1回でも、定期的に続けることがポイント。お子さんの心の中に自分で読みたい気持ちが自然に湧いてきますよ。
音読:短い絵本の音読、単語の意味をとらえて読めるかな?
文字としてひらがなが読めるようになっても、言葉のまとまりとして単語を理解できるようになるまでには時間を要します。
ひらがなが読めるようになりたての頃は1字ずつの読みに手間取るので、
「うさぎといぬがいました。」という文章を
「うぅ、さぁ、ぎぃ、とぉ、いぃ、ぬぅ、がぁ・・・」と読んでしまいがちです。
一生懸命にひらがなひとつひとつを追って読んでいる姿はとてもかわいいのですが、読むことに夢中になりすぎて「いぬが」まで来た頃には、うさぎのことは忘れてしまい、文章の内容はなかなか理解できそうにありませんね。ひらがなを素早く読む練習が必要です。
素早く文字を読めるようになろう!文字だけのカードを使った練習
先の「よく使うひらがなで単語づくり」でご紹介した、文字だけのひらがなカードを使ったゲーム感覚での練習もおすすめ。
<やりかた>
①ひらがなのカードを並べる。
②「『ま』のカードを持ってきて!」など特定のひらがなを指示する。
③指示したカードを取ってもらう。
このように声をかけてひらがなの形を認識させていく練習をすると、パッと反応できるようになります。つっかえることがあっても「うさぎ」「いぬ」という単語レベルで理解できるようになるまでもう一息です。
やっぱり重要!読み聞かせを一緒に楽しもう
上記のひらがなカードの練習と並行して、おうちのかたの読み聞かせを楽しむことも効果的なひらがなの練習方法です。言葉の感覚、語彙の数の豊かさ、文脈の把握などは、耳にするだけでも養われていくもの。自分も声を出しておうちの方と一緒に読むとより効果的です。
<やりかた>
①絵本を一行ずつ交代で読む。
会話文だけをお子さんが読む、といった方法もおすすめ!おもしろがっていろいろなことをやっていると、知らず知らずのうちに、文章をしっかりと読む力が備わっていきます。
③読んだ後に本について話をする。
読んだあとに話をすると内容の理解を深める練習になります。
ひらがな練習<書き>:自分の名前、短い単語
100均でも買える市販のひらがなドリルや学習サイトの無料ダウンロードプリントといった手軽なひらがな練習教材もありますが、ここでは入学前にお家でできるおすすめのひらがな練習方法をご紹介します。
名前を書く練習のコツは?
入学説明会で「入学までに自分の名前がひらがなで読めて書けるといいですね。」と言われることが多いようですが、読むことはできても書くことがちょっと……というお子さんもいるのでは。
そこでひらがなで名前を書く練習のコツをいくつかご紹介します。
- 名前を書く練習はなぞり書きから。
- なぞる練習でも、ひらがな練習帳などあらかじめマスが印刷されているノートを使いましょう。
- フルネームが8字以上になるお子さんの場合、まず下の名前だけを練習して、次に名字の練習に。
- 練習に飽きてきたらその日はそこで切り上げましょう。この段階で書く練習を苦痛に感じてしまうと、今後のモチベーションが保てなくなることがあります。
- 練習には鉛筆だけでなく、フェルトペンをや色鉛筆などを使ったりして変化をつけ、なぞりの練習も楽しくなる工夫を。
- 上手になぞることができたときには褒めることをお忘れなく!「書けないと1年生になったときに困るよ。」「1年生になれないかもしれないね。」といった発言は禁句です。
ひらがなで名前が書けるようになったら、マスを飛び出していろいろなところに名前を書いてみましょう。
読みの練習でご紹介したおうちのかたからのお手紙のお返事として、お子さんからひらがなで名前を書いたカードを渡す、というやりとりもおすすめ。お子さんには十分な達成感となるはずです。
ものの名前を書く練習~冷蔵庫の中にあるものの名前を書き出してみる
冷蔵庫の中にあるものの名前を書き出す練習方法です。ただ書くだけでなく、お子さんが楽しめるような次の練習方法もあります。
<やりかた>
①付箋紙を用意する。
②「たまご」「とうふ」「りんご」など、お子さんの書けるものを書いてもらう。
かたかなや難しい字はおうちのかたが担当してください。
③冷蔵庫に貼る。
④買い物した日などに新しく書いてもらうなどしてどんどん練習。
お買い物に行く前に「このメモを見ると何があるのかが分かって便利ね。ありがとう!」と声をかけてあげるのもおすすめ!誇らしい気持ちにが練習のやる気を引き出します。
<参考/運筆トレーニングや鉛筆の持ち方など、幼児さん向け・初めてのひらがな練習のコツはこちら>
https://shopro.co.jp/manabico/cate02/2208
カタカナと漢字にも触れてみよう!
小学校では入学直後からひらがなの練習が始まります。かなりの時間をかけ、宿題になることもあるのですが、それに比べてカタカナの学習はとても短い時間で終わってしまう学校が多いようです。
もしお子さんがすでにひらがなをマスターしていて、カタカナに興味があるようでしたら、楽しみながらカタカナ練習をしてみましょう。ひらがなを覚えたときと同じようにカードでひらがなとの形の違いを確かめながら言葉づくりを練習するのもおすすめ。幼児でもポケモンなど、子どもに人気のカタカナのキャラクターに夢中のお子さんは意外とスムーズに習得できるようです。
また、この年代のお子さんは文字を形で捉えているので、漢字についても意外にすんなり覚えることができるようです。自分を含めた家族の名前を漢字で書いて見せてあげてください。はじめは読めなくても家族それぞれの名前を認識し、郵便物の仕分けなどのお手伝いもできるようになりますね。
日々の生活は「お父さん」「お母さん」という呼称で済んでしまうため、自分の家族の名前を漢字でどう書くか知らないということも良く聞きますが、ここで確認できると安心です。
楽しい雰囲気の中で文字に親しみ、ゆとりをもって1年生になり元気に毎日を過ごしてくださいね。
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